▶︎すべての写真を見る 「FOREVER♡990」とは…… 2022年11月、ニューバランス990シリーズの最新作である「990v6」がついにリリースされた。
ファーストロットは抽選販売となり即完売。早くもスニーカーフリーク&服好きから注目を集め、今後も激しい争奪戦が繰り広げられることは間違いなさそうだ。
そんな同ブランドの基幹アイテムの歴史を振り返りつつ、ニューバランスに造詣の深いライター、南井正弘さんが、ニューバランスジャパンPRの小澤真琴さんに990v6の魅力を聞いた。
990のリリース当時をよく知る「ランナーズパルス」編集長兼ライターの南井正弘さん(左)と、ニューバランスジャパンPRの小澤真琴さん(右)。
990v6の反響は?
南井 「990v6」の待望のリリース、反響はいかがでしたか?
小澤 まだ先行発売の段階で、抽選形式でリリースさせていただいたのですが、非常に注目度が高かったですね。一般発売はまだですが、今後もこれまでの990シリーズと同じように人気モデルとなるでしょう。
南井 アメリカでも抽選発売ですか? ハワイのフットロッカーで買おうと思ったら、まだ入荷していなかったので。
小澤 アメリカでは11月のニューヨークシティマラソンのタイミングで発売されていましたし、現在も自社のオンラインや一般のお店で販売が開始されています。本国でも良好なセールスを記録しているようです。
990シリーズの変遷をおさらい!
南井 1982年に初代モデルが登場した990シリーズは、いつの時代もニューバランスのフラッグシップモデルでした。まずはその変遷を教えてください。
小澤 初代モデルは1000点満点中990点を達成するほど機能性の高いランニングシューズ、として打ち出しました。当時の最高スペックを結集することで、安定性、衝撃吸収性を高次元で融合することに成功しました。
1982年当時の990v1。
南井 当時、100ドルという価格は一般的なランニングシューズの数倍。ランニングシューズ業界全体でも最先端をいく存在でしたね。
小澤 「990v2」は1998年に発売されました。その間に995、996、997、998、999といったモデルも存在しましたが、990の品番としては2代目となります。
小さなNロゴを採用し、「アブゾーブ(ABZORB)」という衝撃吸収性能に優れたテクノロジーをヒール部分に内蔵しているのが大きな特徴です。
南井 1700あたりもそうでしたが、アブゾーブの青い色は高機能の象徴で、スニーカーフリーク羨望の存在でしたね。
小澤 991、992、993のリリース後、2012年に「990v3」が登場しました。ミッドソールに「レブライト(REVLITE)」を使用することで、従来の同シリーズよりも軽量に仕上がり、走行性能も良くなりました。
現在もファッションフリークの間で根強い人気を誇る990v3。
南井 993と比較して軽くなっていたのと、アウトソールの前足部にソフトな発泡ラバーを使用したことで走行性能もかなりアップし、本当に走りやすかったと記憶しています。
小澤 2016年になるとミッドソールにクッション性と耐久性に優れた「アクティバライト(ACTIVA LITE)」を使用した「990v4」が登場します。
アウトソールには耐摩耗性に優れたラバーコンパウンドである「エヌデュランス(Ndurance)」を用いたのと、シュータン部分に星条旗のデザインを取り入れたのが特徴です。
南井 990v4は、個人的に990シリーズの中でベスト。今日も履いていますし、日頃からヘビロテしています。トータルバランスに優れていて、本当に完成度が高い。
小澤 2019年には「990v5」をリリース。アクティバライトのミッドソールとクッショニングテクノロジーのアブゾーブを組み合わせることで、衝撃吸収性に優れたプロダクトに仕上がりました。
南井 これも素晴らしいですよね。
小澤 外観上の特徴としてはTPU(熱可塑性ウレタン)のサポートストラップが挙げられ、フィット感の向上に加えてデザイン上のアクセントにもなっています。
南井 最初見たときは「いままでの990シリーズにないくらいにボリューミーだなぁ……」と思いました。履き口が高いのでミッドカットっぽくもある。今では見慣れましたけど。
小澤 そのデザインによって、安定感とフィット感が、従来モデルと比較すると大きくアップしました。990v6は、その990v5からも機能性がさらにアップしているのです。
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