OCEANS

SHARE

「Way to ZERO」4つの戦略



「Way to ZERO」は、4本柱で構成される。

① 電動化の促進・BEVの増産
まずは、あたりまえだけれど電動化を進めてBEVを増やすことだ。EUの主要国ではすでに新車販売の10台に1台がBEVで、ID.シリーズも既に50万台の販売を突破した。

これは予定より1年も早い販売目標達成とのことで、フォルクスワーゲンは今後魅力的なモデルを投入することと、航続距離などのパフォーマンスを向上させることで、BEVを増やすとアナウンスしている。

「Way to ZERO」には、2030年までに欧州でのBEVの割合を70%に、北米と中国では50%以上にするというロードマップが描かれている。そして、2033年から35年の間に、欧州向けのエンジン車の生産は終了する予定だという。

 
② 製造過程でのCO2削減
フォルクスワーゲンの工場の大半は、すでに再生可能エネルギー由来の電力を使用しており、2015年との比較で、2025年までには車両1台の生産におけるCO2排出量を50%に引き下げるという目標を掲げている。

現時点でどうしても削減できないCO2排出に関しては、環境保護プロジェクトへの投資によって相殺している。ID.4もすでに、ヨーロッパの顧客へはカーボンニュートラルで提供している。


③ 再生可能エネルギーへの直接投資
BEVが排出するCO2は、製造過程とサプライチェーンで約48%、走行に必要な電気を発電する際に約46%が発生するという。したがって、カーボンニュートラルなクリーンエネルギーを充電して走れば、大幅にCO2を減らすことができる。

そこで、フォルクスワーゲンはヨーロッパのさまざまな地域でパートナーシップを結び、風力・太陽光発電への投資を進めている。2025年には、7テラワット時のグリーン電力を発電することができる。


④ バッテリーのリサイクル
充放電を繰り返すBEVには高性能バッテリーが必要である一方で、バッテリーの消耗も激しくなる。したがって、BEVには使えないけれど他の用途であれば役に立つというバッテリーが、今後は大量に発生する。

フォルクスワーゲンは、専用の工場を立ち上げ、エネルギー貯蔵ユニットなどの“第二の人生”で活躍できるように、こうしたバッテリーをリサイクルする。

将来的には、いま路上を走っているID.4のバッテリーも、この工場でリサイクルされるようになるだろう。



といった具合に、「Way to ZERO」はBEVを取り巻く環境まで考えて、地球全体でCO2を減らし、持続可能な社会を築く道を模索している。

「VOLKSWAGEN(フォルクスワーゲン)」とは“国民車”という意味だが、この取り組みを理解すると、ドイツ国民の車というよりも、“地球市民の車”ではないかと思えてくる。
まずは「ID.4」に試乗して“Way to ZERO“を体感しよう!

12月12日(月)16時から、東京・六本木にあるミッドタウンにて、ID.4の展示&試乗イベント「ID.Square」が開催。実際にID.4に触れることで、これからの車とWay to ZEROの未来を体感してほしい。トークイベントやお菓子すくいなど、さまざまなプログラムも用意されているので家族みんなで楽しめる!

場所:東京・六本木ミッドタウン ガレリア B1アトリウム
期間:12月12日(月)16時〜25日(日)20時まで
営業時間:11:00〜20:00(試乗会は12:00から最終受付16:00まで)
入場料:無料
[問い合わせ]
フォルクスワーゲン ジャパン
www.volkswagen.co.jp

サトータケシ=文

SHARE

次の記事を読み込んでいます。