気にするポイントは「タンクの状態」
とはいえ、昔のモンキーを買うのはハードルが高い気もする。バイクリベンジを目論む初心者にはオススメできるのだろうか?
「初心者にももちろんオススメできますよ。50ccなら原付免許、普通自動車免許でも乗れますから。注意するとしたら、古いモデルは車体の当たり外れがどうしてもあるから、信頼できるところから手に入れるのがいいと思います。
シンプルなので、キャブレターを掃除したり、オイルを交換したりといった手入れさえすれば、ずっと乗れるはずです。ただ部品が少々入手困難なので、マフラーやタンクをそれこそオークションで見つけてはサルベージして、ストックしていたりしますね」。
「あとは、雨の日は乗らないようにしています。降りそうな日も乗りません。それだけは気をつけていますね」。
「これは1975年11月と、誕生月まで一緒のモデル。ほぼノーマルですが、スタンドだけ違うかな」。
「いちばんのドノーマルがこれ。やっぱり惚れ惚れしますよね」。
「今日持ってきた4台中3台が黄色ですけど、とくに好きな色ってわけでもなくて、タンクも塗り直してないほうがいいから、その結果でたまたま。
強いて言えばタンクに凹みがないかどうか、タンク内がキレイかどうかも気にしています。大きな意味はないけど、どういう風に乗られていたかが分かるという側面もあるので」。
こちらは、取材後に購入したという「モンキー125」。「最近はもっぱらこれに乗っています。小回りが利くしスピードもでるので、都内へ行くのもストレスがないですね」。
Z50Jは元のデザインの完成度が高く、そのデザインが好きすぎるからこそ、ノーマルに近ければ近い方がいい。それって生粋の偏愛かもしれない。
「やっぱりこのカワイさ、どうにも収集癖を刺激されちゃうんです。どれか一台だけ残すなら……いや、ムリムリムリムリ。絶対選べない(笑)。もう、そこには合理的な理由はないですね。使命感みたいなものじゃないですかね」。
「今後絶対に価値が出てくるとは思っていますが、投機目的ではないので、売ることも多分ないんじゃないでしょうか。そもそもこれだけモンキーの偏愛で通っているのに、仲間うちの誰からも『売ってくれよ』という引き合いもない。不思議なんだよな(笑)」。
流通量こそ限られているけれど、値上がりの傾向がまだないから、十分に手の届くという「モンキーZ50J」。磯野さんに倣って青春の敗者復活デビュー戦(?)に、いかが?