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2022.11.23

「10代のバイクへの憧れを叶えました」マニアが唸る’70年代ホンダ「モンキー Z50J」の魅力


「偏愛さんいらっしゃい!」とは……

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10代の頃、バイクにまたがって風を切る自分の姿を夢想したことはないだろうか?

とはいえ、服も欲しいしほかの遊びもしたい。おまけに学校や部活も忙しい。とりわけお金のかかるバイクへ存分に没頭できなかった人はきっと多いはずだ。

そんな青春時代の夢に「リベンジしているんです」と笑うのは、ホンダの「モンキー Z50J」ばかりを何台も所有する磯野晃一さんだ。

 ホンダ モンキーの偏愛さんはこの人!磯野晃一●千葉県柏市で多くのカレー好きを虜にする「カレーの店 ボンベイ」の現オーナー。東京・下北沢の「サンゾウ トーキョー」にも参画。モンキーは現行の125ccモデルのほか、Z50Jを4台を所有し、さらにもう1台お迎えする予定だとか。

磯野晃一●千葉県柏市で多くのカレー好きを虜にする「カレーの店 ボンベイ」の現オーナー。東京・下北沢の「サンゾウ トーキョー」にも参画。モンキーは現行の125ccモデルのほか、Z50Jを4台所有し、さらにもう1台迎える予定だとか。

ノーマルのまま、ヤレたままの姿こそ味になる

千葉県は柏駅の老舗カレー店「カレーの店 ボンベイ」。地元民に知らぬ人はいないというこの名店の味を、初代オーナー逝去後に引き継ぎ、復活させた磯野さん。

現在は柏駅前を中心に、7店舗を展開するカレー店を回るのが日常。その移動手段はバイク、しかもホンダが誇る小型軽量バイクのモンキーだ。


 
「たぶんみなさんと一緒なんですけど、バイクには学生の頃から憧れがあって、高校時代に免許も取りました。でも、当時はお金が無くてなくて叶えられずじまい。

社会人になって仕事が忙しくなり、いったん離れちゃったんですけど、40代になったときにふと思ったんです。人生、後悔のないようにやりたいことをしよう!って」。

仕事がそれなりに落ち着いてきて、自分の裁量で時間の融通がつけやすくなる40代。徹夜も平気だった学生時代には敵わないけど、まだまだ体は動く。


 
「だからあの頃の憧れを叶えよう、バイクを趣味にしようって。古着のデニムを着たり、ボンベイで満腹になるまでカレーを食べたり(笑)、当時できなかったことにリベンジしている感覚かも」。

40代半ばでバイクの大型免許も取得。とはいえ、最初から大きなバイクを爆音で駆るのはナンだし、年齢的に柄ではない。そこで思いついたのがモンキーだ。


 
「だって、丁度いいじゃないですか。およそ手に余ることがない。それに何より、見た目がイケてますよね」。

所有するZ50Jはほとんどが磯野さんの“同級生”。すなわち1975年4月~1976年3月までに製造された個体である。立派な旧車だが、なるべく手を入れず、ノーマルのままで、経年劣化によるサビも味として一緒に乗りこなすのがこだわりだ。



「一般的なバイク中古店ではほとんど流通していないので、会社のカレー店で古物商許可も取得して、業界のオークションなどで購入しています。それぞれ20~30万円ほど。

勝手なこだわりで“同級生縛り”、しかもフルノーマルを狙って探しているから、そうでもしないと出合いがないんです」。


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