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13. 革靴をカジュアルに履くカルチャーはヴィブラムが作った⁉︎



90年代に入ると、革靴をもっと軽やかに履きたい、気軽に履きたいとの声から、革靴にもヴィブラムソールが採用され始める。そのきっかけを作ったのが、1989年に生まれた「ヴィブラム ガムライト」というソールだ。

「原材料は、ヴィブラム社にしか供給されない特殊なものなんです。EVAではなく膨らまし粉も入っていませんが膨張し、とはいえエッジ部分はラバーと遜色なく丸くなりにくい。そこで、チャーチやエドワードグリーン、トリッカーズなどで採用されました」。

今では当たり前になった革靴をカジュアルに履くカルチャーにおいても、ヴィブラム社の功績は大きいのだ。

14. ニューバランス、プラダ……スニーカーとヴィブラムソールの出会い

スポーツメーカーのスニーカーにおいて、ソールはもっとも重要なディテールのひとつ。そこでもヴィブラム社は存在感を発揮している。発端はあのブランドだ。

「メレルがきっかけかもしれません。当時、ソールデザイナーが3名いまして、メレル担当者がデザインしたソールは見た目も素晴らしく、それを搭載したメレルの靴は飛ぶように売れました。もう30年前の出来事です」。

実は、ニューバランスへの提供も早かった。また、1994年にはプラダスポーツとも協業。ヴィブラム社のポテンシャル、恐るべしである。

15. ヴィブラムソールが1年で開発するモデルは約300型!



山を登るとき、ランニングのとき、ワークシューズとして……用途によってソールへ求められる要素は当然違ってくる。

「動きによってソールにかかる負荷やポイントは変わります。そのため、どこがブレーキ的役割を担い、どこでスタビリティを高めるポイントになるかなど、あらゆる研究によりデザインを変えています」。



ヴィブラム社においてデザインとは機能。そうして開発されている数は、なんとグローバルで年間300型! そして……「日本のブランドでヴィブラムソールを採用してくださっているのは、常に変動はしますが約200ブランドになりますね」。

ソールだけでこの数は驚きである。


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