四の五の言わず、結論から入ろう。余談は記事の後半に譲る。「J.CREW(ジェイクルー)」が「BEAMS PLUS(ビームス プラス)」とコラボ、そのキャンペーンビジュアルのモデルは、マイク・ミルズである。
▶︎すべての画像を見る わかる人には、これだけで十分わかるはずだ。これが、とんでもないニュースであることが。
ともにタイムレスな服作りを続けるジェイクルーとビームス プラスが手を取り、作り上げたのは全14型のワードローブ。それを着るマイク・ミルズの何と格好いいことよ。クレイジーパターンのワークシャツをチノパンでサラッと……。
ジャカードのカーディガンをTシャツの上にサラッと……。
こういう何気ない格好良さこそ、今も昔もジェイクルーの真骨頂だった。少しだけ、時間を巻き戻す。
1983年にカタログ販売で始まったジェイクルーは、アメリカントラッドを軽快に解釈した世界観で時代の気分を捉え、「これがリアルなアメリカンカジュアル!」と、自国アメリカだけでなく日本のファッション好きたちにも大きな影響を与えてきた。
2012年の「街角パパラッチ」特集。右上の黒いコートの男性は、当時のジェイクルー専属スタイリストのジャックさん。
かく言う「オーシャンズ」もご多分に漏れずで、カタログのアーカイブは編集部員が擦り切れるほど見てきたし、ニューヨーク企画ではジェイクルーへの取材も慣行した。ジェイクルーが日本でカタログ撮影をしたときは密着もした。ひと言で言えば大好きなのである。
そんなジェイクルーのメンズクリエイティブディレクターに昨年、「Noah(ノア)」ファウンダーであるブレンドン・バベンジンが就任。さらなる若返りと、適度なストリート感を取り入れた今後のコレクションが楽しみだと思っていたら、このコラボレーションである。
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