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2022.10.19

あそぶ

火も着火剤も不要、なのに誰でも着火可能! 化学極めし、キャンプ飯の便利アイテム


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行楽の秋、到来。空前のアウトドアブームでBBQを楽しむ人も多いと思うが、何が大変かというと、それはいつの時代も“火おこし”だろう。

みんなの空腹度に反比例して膨らむプレッシャー、そんな焦りとは裏腹にびくともしない炭。ああ、もっと簡単に素早く火がおこせたら……。

という願いを叶えてくれる魔法の道具が、このたび発売される。
 
QUICK BBQ 9,900円(税込)

「クイック BBQ」9900円(アイアンフィールドギア 0877-98-7797)


それがこの「クイック BBQ」。まるでへアイロンのような見た目だが、この電動火起こし機を使えば、ガスも火も使うことなく、炭がみるみるうちに燃えるというのだ!

なぜ素早く炭火を起こせるのか、理由を説明しよう。
 

 
まず、炭の燃焼の定義はこうだ。
 
「炭素(C2)が酸素(O2)と化合し二酸化炭素(CO2)を生成する反応」。
 
化学の授業のようで恐縮だが、ここで大事なポイントは、炭の燃焼のためには熱に加えて「酸素」が必要だということ。

バーナーだと炎を出して熱を送ることはできるが、合わせて酸素を送らないと炭に火は着かない。一生懸命うちわで仰いだり、送風機で風を送ったりする光景は“アウトドアあるある”だ。



この「クイック BBQ」は約600℃の“熱風”で、高温の熱と同時に大量の酸素も送ることができるため、よりスピーディに火をおこせるというワケ。

うちわ担当も不要。着火剤やガス缶も買わずに済むので、ゴミの削減効果も期待できる。薪の着火もできるが、高純度の木炭でこそ、よりその真価を発揮してくれるらしい。

使い方もとてもシンプルである。


 ①BBQグリルに木炭を適量載せる
 
風が通るほどの隙間を作るのがコツ

風が通るほどの隙間を作るのがコツ。


②電源ケーブルをコンセントに挿す

家庭用のコンセントや、最大出力1500W以上のポータブル電源に接続して使用できる。

家庭用のコンセントや、最大出力1500W以上のポータブル電源に接続して使用できる。


③600℃の高温設定の「スイッチII」を押し、熱風ノズルを木炭に当てて点火

はじめは木炭にぴったり当てること。数分待つと炭の一部が赤くなってくる。

はじめは木炭にぴったり当てること。数分待つと炭の一部が赤くなってくる。


④60℃の「温風スイッチⅠ」に切り替えて、全体に火を広げる

着火した木炭に温風を送り込むことで燃焼が進む。

着火した木炭に温風を送り込むことで燃焼が進む。


長さは約47cm 、 幅約6.5cm、重さは約650gとコンパクト、パワーのオンオフや切り替えもボタンひとつでできるので、アウトドア初心者や女性でも気軽に使用できる。



取り扱っているのは、アウトドアブランド「THE IRON FIELD GEAR (ジ アイアン フィールド ギア)」を展開する香川県の鉄工所で、この会社が中国メーカーから「クイック BBQ」を輸入するプロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングを経て、一般発売にこぎつけた。

「こういうのを待ってました!」「新しいアプローチの火おこしが楽しみです!」など、さっそく熟練キャンパーたちから600℃級の熱視線が寄せられている。



アウトドア上級者も、これから始めたい人も、秘密道具としてこれを持っておけば、みんなのヒーローになれるに違いない。

森 直美=文

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