▶︎この記事の画像ギャラリーを見る スポーツギアからウェア、シューズまで。プロアスリートからレクリエーションとしての運動まで。使う人の力を最大限引き出すべく、独自のアプローチでモノ作りを続けるミズノ。
彼らの次なる取り組みとしてクローズアップしたいのが、視覚障がい者の方が使う「白杖」だ。
ミズノだから作れる白杖
「ミズノ ケーン ST」(サイズ:115〜135cm)1万8000円/ミズノ 0120-320-799
視覚障がい者の人たちにとってのそれは、マラソンランナーのシューズと同じように欠かせない大切なもの。
この「ミズノ ケーン ST」には、スポーツをはじめ、さまざまな“道具”の快適性や使いやすさを追求してきたミズノならではの技術と知見が詰まっている。
そもそも、使用者が白杖に求めるものは主に3つと言われる。
ひとつは長時間使用も厭わない「振りの軽さ」。万が一の自転車などとの衝突にもある程度耐える「タフさ」。そして、点字ブロックや地面から情報を得るための「伝導性」である。
実はこれらの特徴は、ゴルフクラブのシャフト開発とも共通項が多いとか。
そこで目をつけたのが、ゴルフクラブやテニスラケットなどの開発で培ったカーボンの設計・加工技術だ。
一般的なカーボン製の白杖が200g程度であるのに対し、「ミズノケーン」はわずか143g(全長135cm。ミズノ製石突付きの場合)。これはスマホ並みの軽さである。
にもかかわらず、しなやかで強いカーボン本来の強みが損なわれていないのは、炭素繊維やガラス繊維の割合、カーボン繊維の流れの向きといった、強度や重量に関わる要素を巧みにアレンジしているからに他ならない。
地面の凹凸などを手元で感じやすいよう、持ち手側を堅めに調整するなど、細部まで工夫されている。
また先端部には、丸みのあるティアドロップ型の石突を採用することで、路面の引っかかりを抑制。安全性にも抜かりはない。
2/2