当記事は「FUTURE IS NOW」の提供記事です。元記事はこちら。 2027年のリニア新幹線の開業など、旅の楽しみでもある乗り物やサービスも進化しています。
今回は、新たな移動手段として市場規模が拡大しているヘリコプターを活用した旅に注目。その先駆けとして、ヘリコプター遊覧サービスの開発を手掛ける〈株式会社AirX〉の取締役COO・多田大輝さんに、空を活用した旅の未来についてお話を伺いました。
空を自由に使える未来を思い描いて。
前職のITベンチャー企業で代表・手塚さんと出会い、入社1年後には上場を経験。それから自らも起業を志し、事業を選定している中で目に止まったのは、ドローンの法改定だったそう。
当時は認知度が低かったドローンをきっかけに、人や物を運ぶ「空のモビリティ」の未来を描き始めました。
起業当時を振り返る、取締役COO 多田大輝さん
「例えば、移動手段の検索や予約にかかる工数、移動そのもので体力を消耗してしまうことで、遠方の旅行や帰省を諦める人も多いと思います。
もっとカジュアルに行きたい場所に行ける、会いたい人に会いに行けるようになる手段があれば、人生でより多くの体験ができる。そこで、ドローンのような空を自由に使った次世代交通に可能性を感じて、ヘリコプターの移動サービスを展開しました」
2015年には、全国の有名観光地の絶景を空から楽しめる遊覧飛行の予約サービス「AIROS Skyview」をリリース。東京や大阪エリアを中心に年間3100件以上のフライト利用があります。
テクノロジー企業としての開発力を活かして、従来の業界では1週間ほどかかっていた予約プロセスを約3分に短縮し、スマートフォンで最安値のヘリコプター予約を実現しました。
「空のモビリティ」で広がる、日本の観光資源の可能性。
空のモビリティ市場を発展させることで、日本の観光産業にも貢献したいというAirX社の想いに共感し、旅行業界から転職してくるメンバーも多いと話す多田さん。
「元旅行業界出身のメンバーと、日本の観光事情についてディスカッションする機会があります。例えば、日本は自然が豊かで、地方には魅力的な観光資源が多くありますが、電車や車を乗り継ぎ、移動に1日費やさなければならない場所も多い。
さらに、コロナ禍でオンライン旅行の需要が増えたように、インターネットで高解像度の映像が見られる今、長い移動時間をかけて現地へ見に行きたいと思う人がどのくらいいるのだろうかと考えます」。
「私たちが開発しているようなヘリコプターのサービスを活用していただくことで、移動=不便というイメージが払拭されて、アクセスしにくい地方の観光スポットにも足を運ぶ人が増えるといいなと思っています。
特に滞在日数が限られているインバウンドの観光客にとっても、効率のいい旅の選択肢が増えることは大きなメリットですよね」。
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