OCEANS

SHARE

B面 語学とコミュ力で、ビームスを世界に発信!



小林さんのB面(BEAMS面)の顔は、メンズカジュアルのバイヤー。現在は主に海外ブランドやブティックとの交渉役を担っている。

バイヤーになって1年足らずでコロナ禍に突入し、国外に行けない日々が続いたが、ようやく最近、海外出張の機会がやってきた。

今年は3年ぶりの参加となったパリのファッションウィークを皮切りに、スイスやNYにも出張。行く先々でビームスをもっと世界に広げるために奔走している。

ニューバランスと、パリのサンドイッチ店ペーパーボーイ、ビームスのトリプルコラボスニーカー。小林さんもこの企画に関わった。

ニューバランスと、パリのサンドイッチ店ペーパーボーイ、ビームスのトリプルコラボスニーカー。小林さんもこの企画に関わった。


つい最近、小林さんが携わったのが、ニューバランスとパリのサンドイッチ店・ペーパーボーイ、ビームスとのトリプルコラボ企画だ。3年前に始動したプロジェクトだったが、海外とリモートでしかコミュニケーションを取れない大変さは感じたという。

「ニューバランスのスニーカーに、ペーパーボーイらしい要素とビームスのクレイジーパターンを落とし込んでいるのですが、細かいディテールを3社で理解し合うまでかなり時間がかかりました。先日やっとリアルでコラボチームのメンバーと会えたときは、すごく感動しました」。

コラボ企画のニューバランスチームとリアルで対面したときには、うれしくて思わず記念撮影。

コラボ企画のニューバランスチームとリアルで対面したときには、うれしくて思わず記念撮影。


持ち前のコミュニケーション能力と行動力を活かして、海外に行ったときには現地のクリエイターと会うようにしている。

「仕事相手というより、本当に会いたい人に会いに行く感覚。そこで友達になり、『一緒に面白いことをしよう』と企画に繋がることが多いんですよ」。

そんな小林さんのネットワーク作りが功を奏して、ビームスでは海外との企画が複数進行中だ。

誰もが知る著名ブランドから、海外の裏路地にある知る人ぞ知るブティックまで、企画を持ちかけている相手は多岐に渡る。



「まだブランド名すら明らかにできないのですが、本当にビッグネームなので楽しみにしてください。本当は言いたくて仕方ないのですが……」。

小林さんは、海外とのトランスレーターとして、なくてはならない存在だ。

「ビームスのバイヤー陣は、皆、個性が強くて得意分野も違います。そこから生まれるアイデアや熱を、海外に広げていく。それが僕の役割だと思っています」。

大好きなヤンキースのキャップとBDシャツも、ビームスの別注企画。

大好きなヤンキースのキャップとBDシャツも、ビームスの別注企画。



ビームスの名を世界に轟かせたいーー。

小林さんの情熱の根源には、この想いがある。かつて車でアメリカ一周した男は、ビームスでもアメリカン・ドリームを実現しようとしていた。

山本 大=写真 長谷川茂雄=文

SHARE

次の記事を読み込んでいます。