アルファのMTは“ベイビー”でも十分楽しい
アルファ ロメオ「ミト」(2009年5月〜2018年10月)。中古車価格は約25万〜240万円
“ベイビーアルファ”こと、アルファ ロメオで最もちっちゃいミト。2009年の登場時は「本国でもMTしかない」と、1.4Lターボ×6速MTモデルのみだった。
しかし翌年、AT免許でも乗れるデュアルクラッチ式MT「アルファTCT」のモデルが登場すると、セールス的にこちらが主流に。
しかし最上級グレードのクワドリフォリオ ヴェルデはMT車のみだったように、「アルファロメオを楽しむならMT」と、きっとメーカーも思っていたはず!
ならばここはMTで楽しむのが正解ではないだろうか。
街乗りでも「人馬一体」
「マツダ2」(現行型)。中古車価格は約110万〜210万円
全車に「人馬一体」を掲げるマツダ。それを体現すべく、ほとんどのモデルにMT車が用意されている。
街乗りが中心になるであろうマツダ2にも、ちょっとコンビニへ行くときも楽しんでね、ということなのかMT車がある。しかもガソリンとディーゼルエンジンどちらにも。
別にスポーツモデルでもないけれど、狙ったラインを思い通りの加減速感で交差点を曲がれたときに、思わず口角が緩む。わざわざ山道へ出掛けなくても、街中で「人馬一体」を体感できる車なのだ。
車好きを増やす、社長の狙い!?
「ヤリス」(現行型)。中古車価格は約130万〜260万円
トヨタのコンパクトカーでMT車というと、ひと昔前は「営業車向けの廉価版?」というイメージがあったかも知れないが、さにあらず。
ヤリスのベースモデルは1Lエンジン×CVT車であり、MT車は1.5Lエンジンを搭載している。しかも3グレードもある。
そもそもモリゾウこと豊田章男社長が自らステアリングを握ってラリーに参戦したのはヤリスのスポーツモデルであるGRヤリス。
そのベースモデルも当然MTは楽しいから、まずはこいつで車を操る楽しさを知ってほしい、という社長の思いがラインナップにじみ出ていると思うのだ。
ハイブリッドをMTで楽しめる希有な車
ホンダ「フィットハイブリッド」(2代目)。中古車価格は約55万〜150万円
ハイブリッドといえば無段階で変速するのが主流。
現行型フィットのハイブリッドもまたしかりなのだが、2代目フィットハイブリッドにはCVT(無段階変速機)のほかに、6速MTが搭載されたモデルが途中で追加された。しかもほかが1.3Lエンジン+モーターのところ、1.5Lエンジンが組み合わされている。
この頃の同社のハイブリッドシステムはエンジンが主役。モーターアシストによってパワフルになったエンジンパワーを、MTで意のままに引きだせるという、希有なハイブリッドカーだ。