右_「サンバ」1万3200円、左_「BW ARMY」1万2100円/ともにアディダス オリジナルス(ABCマート 0120-936-610)
90年代のスニーカーブームを知る世代にとって、忘れられない名作はひとつやふたつではないだろう。なかでも、アディダスのローテク顔のモデルたちは、カルチャー的な背景も相まって、僕らの心をずっと掴み続けている。
そんななか新色を纏って登場したのが、フットボールに起源を持つ「サンバ」と、ドイツ軍公式スニーカーとされる“ジャーマントレーナー”に起源を持つ「BW ARMY」だ。
それぞれプロダクトの背景に改めて迫りながら、新色を纏うことで得た新たな魅力を検証していきたい。
スポーツや音楽、さまざまなカルチャーで存在感を際立たせた「サンバ」
カラーはブラウンとベージュの2色展開。「サンバ」1万3200円/アディダス オリジナルス(ABCマート 0120-936-610)
サッカーシューズとして誕生した「サンバ」。アディダスが創業した1年後の1950年生まれであり、その年に開催されたサッカーW杯ブラジル大会のために作られたといわれる。誕生から今まで根強い人気を誇っており、ブランドを代表するモデルであることは間違いないだろう。
全体をブラウンで統一した新作。
誕生当時は、サッカーシューズということもあり、実際に試合で使用されることが想定された本格的な作りだったが、時を経て、さまざまなスタイルに変化を遂げていく。
90年代以降は、特にストリートスタイルで愛用されることとなり、サッカーという枠組みを超えて、ミュージシャンから服好きまで多くのファンを生んだのは、間違いない。
今も記憶に残るのは、ラスタカラーをまとった「サンバ」ではないだろうか。かのボブ・マーリーへのオマージュが捧げられており、音楽シーンとの強いつながりが感じられる。
アディダスといえば「スタンスミス」や「スーパースター」を思い描く人も多いだろうが、「サンバ」はアディダスのなかでも最も古い歴史を持ち、超ロングセラーモデルなのだ。
このように、アディダスの歴史とともに進化してきたといえるのが、名作「サンバ」なのだ。
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