欲求② 優越感に浸れる[スペック欲]
強化耐磁性ムーブメントをスーパーチタニウムケースに収めた200m潜水用防水ダイバーズ。磁気を発する機械に1㎝まで近づけても性能が維持できる16000A/mの強化耐磁性能を誇る。最大巻き上げ時より42時間駆動するパワーリザーブや平均日差-10〜+20秒の高精度も特徴だ。黒ダイヤル「NB6021-17E」[8月19日(金)発売]9万6800円/プロマスター(シチズンお客様時計相談室 0120-78-4807)
ここまで語ってきたストーリー性だけでも、数多あるダイバーズウォッチのなかで、特異なキャラクターを与えてくれるのだが、そこはシチズンの技術力。随所に“らしさ”を備えたハイスペックを実現している。
何より注目すべきは、ケース素材だろう。
オリジナルよりも薄くなったケース厚。
同社が得意とするチタニウム加工技術が存分に発揮されているのだが、これを語るには少々字数を要するのでお付き合いいただきたい。
1970年に世界初となるチタニウムケースの腕時計を発表するや、扱いの難しい金属加工技術を高め、軽くて肌に優しく錆びにくいというチタン本来の物性を生かしながら、キズに強く美しいデュラテクト加工を開発・実施。これらの特性すべてを兼ね備えた「スーパーチタニウム™️」を生み出したのだ。
スーパーチタニウム™️ケースを使用し軽い着け心地。
これを、“
フジツボダイバー”の系譜をつぐ本作のケースに採用。
ISO規格に準拠した200m潜水用防水を備えると同時に、第2種耐磁性能までも備えた機械式ムーブメントcal.9051を搭載。非常にハイスペックな現代の機械式ダイバーズとなって生まれ変わったというわけだ。
きっと、何かの事情で海原に放置されたとしても、かつての
“フジツボダイバー”と同じように、海辺を漂いながら、自動的にローターを巻き上げて、フジツボをまといながらも時を刻んでいてくれるかもしれない。
3/3