「MT-G」の最新作「MTG-B3000BD-1AJF」。13万7500円/Gショック(カシオ計算機 03-5334-4869)
メタルと樹脂の融合を特徴とする「MT-G」は、Gショックのなかでも人気の高いシリーズだ。
そして1999年11月発売の初代誕生から
24年目となる今年、“最薄”化を実現した超スペックモデルが到着。
1日=24時間という時の流れを示唆するような記念碑的モデルには、不変&進化という相反するふたつの魅力が隠されている。
より薄く、より軽く。でも、より強くなった!
平成に青春を捧げた我々にとって、Gショックは時計以上の存在だ。
壊れやすい精密機械のはずなのに、踏んでも落としてもヘッチャラなタフネス。さらにはクールなビジュアルまで備えた時代の寵児は、抜群の存在感ゆえ数多の兄弟機に派生した。
「MT-G」シリーズもそのひとつで、最新機種「MTG-B3000」には驚異の新技術が盛りだくさん。
裏蓋をサイド面まで引き上げることで、耐衝撃性能を向上させ軽量化も果たした。
特に面白いのが、進化した「デュアルコアガード」だ。メタルケースとカーボン繊維強化樹脂ケースを組み合わせた構造自体は2020年に登場していたが、今作ではもう一歩前進。
裏蓋をサイド面まで引き上げることでケースガードの役割を持たせ、耐衝撃性能を高めながら軽量化までやってのけた。
耐衝撃性をキープしながらもより小型・薄型になった新型モジュール。
さらには、心臓部たるモジュール自体の小型化にも成功している。
構成するパーツのコンパクト化を突き詰め、耐衝撃性をキープしながら基板レイアウトを最適化。従来モデル「MTG-B2000」に比べてモジュールが2.8mmダウンし、ケース厚も3mm以上薄くなった。
右が従来モデル「MTG-B2000」、左が今作「MTG-B3000」。ケース厚の違いは一目瞭然。
では一体、なぜそんなにも薄型にこだわるのか。
理由は明白、それがGショックのフィロソフィだから。Gショックの生みの親である伊部菊雄さんはかつて、「いかに頑丈で、いかにコンパクトか」が開発におけるテーマのひとつだったと語った。
どんなに強くても、手に馴染まなければ意味がない。薄く、軽く、逞しい「MTG-B3000」はその
普遍的魅力ゆえに、“原点”を知る我々を唸らせるのだ。
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