▶︎すべての画像を見る 日本で一足と思われる“異端児”を紹介した
第1弾に続き、レッドウィングの魅力に迫る特別企画の第2弾。
今回スポットを当てるのは、知っているようで意外と知らない大定番たる名作たち。誕生の背景からディテールまで、アジアマーケティングマネージャーの阿部聖也さんに主要モデルのオイシイところを教えてもらおう!
▶︎記事末の動画もCheck! 阿部聖也●レッドウィング・ジャパンのアジア マーケティング マネージャー。ブランドのオフィシャルYouTubeのMCも務めている。
【1足目】CLASSIC MOC(クラシックモック)875
1足目は、阿部さんをして「ザ・レッドウィング」と言わしめるワークブーツだ。
「昔からずっと変わない、ブランドの定番人気アイテムです。レッドウィングと聞くだけで、このブーツをイメージする方が多いかと思います。ファンからは
モックトゥ、
白底などと呼ばれて親しまれていますね。
クラシックモックは黒をイメージする方も多いのですが、そちらの品番は8179。スエードモデルは8173という具合に、革の種類によって品番が変わっていくんです」。
1952年当時に8インチ丈で登場した“元祖”を6インチにアレンジしたのが今作の875。モカシンタイプのつま先は履きやすく、白く平らなトラクショントレッド・ソールはクッション性抜群だ。
なお、コロナ禍にある現在では、本来ある品番の数に対して日本に輸入されるのは1割ほど。それは逆に言えば、高いクオリティを維持するため素材選びと職人の腕に妥協せず、すべてをアメリカの自社工場で生産する証左なのだ。
【2足目】POSTMAN OXFORD(ポストマン オックスフォード)101
「こちらの人気も875に引けを取らず、売り上げで見ても1〜2位を争うほどです。ポストマンというモデル名の通り、もともとは
郵便局員さんが履いていた靴。
それを証明するように、アッパーには“SR/USA”と記された公式のピスタグが付いています。
「SR/USA」と記されたピスタグは、郵便配達員の安全性を守るための基準を満たしている商品にのみ取り付けることが許されている。
特徴的なフラットソールも、郵便局員用ならではのディテール。というのも、アメリカには庭付きのお宅が多く、荷物を届ける際に芝生を傷つけてしまうケースもあったそう。それを回避するために、体重のかかり方が均一になるフラットソールが付けられたようです」。
フラットソールも当時と変わらないディテール。
カジュアルでもビジネスでも兼用できるシンプルデザインなだけあって、街での着用者が急増中だ。
【3足目】IRON RANGER(アイアンレンジャー) 8085
「ここ5年でもっとも成長率が高く、個人的に伸び代をいちばん感じる注目株。というのも、海外の市場では以前から人気があって、少しずつ日本でも受け入れられるようになってきたんです。
日本では1990年代に起きたブームの影響が強いせいか875のイメージが先行していますが、グローバルで見るとこっちが主流に近い。
歴史も長く、
サッカー元イングランド代表のデビッド・ベッカムなども愛用しています。日本だと、
木村拓哉さんがとあるドラマで履かれていましたね。
出自としてはタフなリアルワーク用で、トウのレザーが2重になっているのもそのため。鉄工所など、
危険な環境下での作業中もつま先を守ってくれます」。
ちなみに、カラーバリエーションは5色ほど展開。前述の通り、色が違うと使用する革も異なるため、品番も変わる。
単純な色違いというわけではなく、エイジングや革のケア方法も異なるため、詳細を事前に確認しておこう。
2/2