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BMXライダーの誰もが好きなスタイルで輝ける世界に


――セカンドキャリアとしていろんなことに挑戦されている米田さんですが今後の目標はありますか?

米田: BMXライダーが現役引退した後にどういう風に生きていけるのかを示す一つの模範になりたいです。

選手の間はみんなに注目してもらえることも多いですが、実際は選手を辞めた後にどういう風に生きていくかの方が大事だと思うんです。せっかく自分たちが大好きなことで今までやってきたからこそ、この好きなことを仕事にして生きていけるようなライダーを増やしていきたい。

選手として人生と命をかけてずっとやってきたのに大会で勝てなかったら「じゃあこれで終わりです。スポンサーももう付きません。」ということで、もう誰にも求められない存在になるのかっていったらそれは違うと思うんです。

――それが米田さんの「選手として培った経験は絶対に無駄にならない」という言葉に繋がっていますね。

米田: はい。もちろん選手たちの世界を目指す姿は本当にみんなの憧れなのでトップを目指して頑張って欲しいです。でもだからといって挫折してしまった選手たちには「大会で勝てないからもうダメだ」って悲観的になって欲しくないんです。表彰台に上がれなくても彼らの挑戦する姿はとても輝いています。

だからこそ大会の結果が全てではないですし、選手の経験を活かしながらBMXを通して自分の得意なことを見つけて極めたらそこで成功できる可能性が絶対ある。

例えばBMXが好きな人は自転車屋を始めても良いし、デザインが好きならBMXのデザイナーになっても良いんです。人前で話すのが好きな人は僕みたいに大会MCになればいいですし、自分の強みを活かせる色々なチャンネルがあるんです。

僕も今まで一度もチャンピオンになったことはないです。でも自分なりのスタイルを魅せていくことでメディアにたくさん求めてもらえる需要がありました。

正直僕まだまだこれからなので、成功するにはもう少し時間がかかるかもしれないですが頑張っていくので注目していて欲しいですし、みんなと一緒に頑張っていきたいと思っています。



――最後に米田さんが思う「BMXフリースタイルの魅力」を教えてください。

米田: BMXはスポーツとしての競技性も大事ですが、カルチャーやファッションといったライフスタイルな側面も全部を兼ね備えた面白いものだと思っています。

もちろん、大会を頑張ってオリンピックを目指す選手もどんどん増えて欲しいです。でも目立つことが大好きだから選手ではなくてパフォーマーになりたいというのもありだと思います。なぜなら自由でどんな人がいても良いのがこのBMXフリースタイルだから。

本当にたくさん色々なチャンネルがあるので今の若い子たちは自分たちのやり方で挑戦して良いと思います。とにかくBMXに乗り続けて、たくさん考えて、たくさん行動したら絶対良いことがあるのでこれからも頑張ってほしいです。そしてBMXには自分たちが輝ける場所が必ずあるということを忘れないで欲しいです。

米田”ダニエル”大輔プロフィール



1989年9月21日生まれ。神奈川県出身のBMXライダー。中学1年生の時に自転車競技バイクトライアルを始め、高校生になり17歳で本格的にBMXフリースタイル・パーク種目へ転向。急速に力をつけ、20歳の頃には国内でプロクラスに昇格。その後国内外数々の大会で入賞を収める。現在は大会MC/解説を中心に、子ども向けのスクールやメディア出演、大会運営サポートなど様々なBMX関連の仕事に携わり、今年から自身のオリジナル商品として自転車用プロテクター「Ninja Pads」の販売も開始した。スポンサーはOAKLEY、NEW ERA 、Jykk Japan、CounterAttraction、株式会社マルイ


畠山大樹=文 Kazuki Murata=写真
記事提供=FINEPLAY

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