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波を求めて海岸線を走らせるのに最高



さて、マーシーさんといえば、やっぱりサーフィン。

15歳で始めてからこれまで、波乗りは彼のルーティンであり続けている。



そんなときも、カブは“便利なヤツ”なのだ。



「近所(藤沢)の海に行くときは自転車で十分だけど、波のコンディションによっては鎌倉や茅ヶ崎のほうまで行きたいときもある。

そういう“ちょっと遠出”したいときには、コイツがちょうどいいんだよね」。



原付バイクや自転車の横にサーフボードを積むスタイル。湘南に来れば必ず目にする、お決まりの光景だ。

「いつからなんだろうね。オレらが10代の頃は、バイクのシートに乗せたボードをケツで挟んで乗ってる人はいたけど(笑)」。



思えばサーフィンもバイクも、最初は「格好いいなあ」という純粋な気持ちから始まっている。

「サーフィンもバイクも、ぼんやり『いいなあ』と思っていただけなんだけど、先輩や知り合いを通じて、ふと良いキッカケが訪れるんだよね。

そういう“タイミング”をちゃんと掴んで飛び込んでみるのは大事だと思うよ。やってみて、無駄なことなんてないんだから」。



取材中も、地元の知り合いからたびたび声をかけられていたマーシーさん。

ものごとに壁を作らない彼のキャラクターやフットワークの良さが、小回りが利いて愛嬌のあるカブと、どこか繋がるように思えてくる。

とてもフィーリングで選んだとは思えないほど、自身のライフスタイルにリンクした愛機、スーパーカブ110。結果的に、実に理に適った選択も、マーシーさんのオープンマインドが引き寄せたのだろう。



ところでマーシーさん、次に狙っているバイクはあるんですか?

「昔からモトクロスバイクのカタチが好きなんだよね。だから次に乗るならソレもありかなあ。まあ、今はコイツで十分。だって、すげー便利だし(笑)」。

屈託のないマーシーさんの笑顔が、万人に愛されるカブと、重なって見えた。

小澤達也=写真 外山壮一=取材・文

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