「ニューバランス」のケアには消毒用アルコール!? 専門家に聞くスニーカーのメンテ術

ブラッシングでアッパーを叩いて起こす

続いてスエードのアッパーをケアしていこう。

パッと見汚れてはないが、スエードの色味が褪せてマダラになった感じは、ふと足元を見たときに結構気になる。

「新品のようにキレイにしたいならば、専門店でのクリーニングが必要ですが、今回は自宅でできる範囲でケアしていきしょう」。

と、谷澤さんが取り出したのは、スエード用の栄養＆防水スプレー。

ナイロン素材向けの防水スプレーなどと違い、油分を含んでいるのがポイントだ。

「スエード用防水スプレーを吹きかけてから、その油分を生かしてブランシングすることで、アッパーに若干張りが出ると思います。

やり方としては、スエードブラシで叩きながら毛を起こす。そんなイメージでホコリを掻き出しながら、ケアしてくださいね」。

スエード素材の性質上、表面にはどうしてもホコリがつきやすい。それを取るだけでもだいぶ変わってくると谷澤さん。もちろん、ブラッシングで、スエード本来の毛並みを揃えるという意味もある。

小気味よく、全体をブラッシングしていくと、しだいにマダラ感が解消されていくのがわかる。

ちなみに、スエードブラシは柔らかい樹脂製と硬めの真鍮製の両面構造になっているものが多いが、谷澤さん曰く、「基本どちらの面を使っても問題ないありませんが、真鍮の面のほうがより汚れを落としやすいと思います」とのこと。

ブラシは定期的に水洗いが必要。靴の色によって使い分けると、なお良いらしい。

アッパー全体をブラッシングし終えたら、最後にもう一度、防水スプレーをひと吹き。