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近視は緑内障のリスクが高い

 ーー緑内障のリスクを高める要素はありますか?

下記が1つでも当てはまる人は、半年に1度のセルフチェックをおすすめします。

・近視がひどくなってきた
・家族に緑内障の人がいる
・高血圧または低血圧である
・運動習慣がない
・メタボリックと診断された
・デスクワークが多い
・糖尿病を患っている
・長時間スマホを触っている

――近視の人はリスクが高いんですね。

通常、目の直径は24mm程度ですが、近視の人はそれよりも長くなります。長くなれば、神経への圧力が高まりますから、負担がかかるんです。

――レーシックで近視を治せば、リスクは減りますか?

減りません。レーシックは角膜に対して行う手術なので、直径を変えるものではないからです。むしろレーシックをしている人の方が、緑内障を見落とす可能性が高いですね。

――え! なぜですか?

よく見えるようになったからです。「視力がいい」と思っているし、実際よく見えているので、視野が欠けても気付きにくいんですね。

また、レーシックをすると正確な眼圧が測りにくくなるため、眼圧検査ではわからなくなります。レーシックをするということは、もともと近視が強かったということ。高いリスクを持っているのに、見過ごしやすいという、悪化しやすい条件が揃っている。

実際、10年前ほどにレーシックを受けて40代なのに中期や末期になっているというケースが最近増えてきています。ただ眼底カメラを行えば、緑内障は発見できます。

――40代でも末期になることがあるんですか?

はい。しかも今後増えるといわれています。今は末期の方は60代以上が多いのですが、彼らが若い頃はスマホやパソコンはありませんでしたし、近視も多くなかった。

ところが今は子供の頃からスマホを使っていて、近視も増えているので、今後緑内障も増えるといわれています。

スマホは30cm以上離れて使うべし



――普段の生活で気を付けた方がいいことはありますか?

まず30分以上の有酸素運動を週に3回以上やっている人は緑内障が少ないという研究結果が出ています。

そして、パソコンを4時間以上連続して使うとリスクが上がるといわれています。60分作業をしたら、2m以上遠くを見るようにしましょう。

ーースマホやタブレットはどうですか?

スマホやタブレット、パソコンは目との距離が近いほど、リスクが高くなります。目との距離を離すには、画面を大きくするのが有効です。

スマホよりタブレット、タブレットよりもノートパソコン、ノートパソコンよりデスクトップの方が目にはいいですね。それと、スマホを見るときの平均距離は20cmといわれていますが、せめて30cmは離すようにしましょう。

ーーたった10cmで違うものなんですか?


距離にしたら10cmですが、比率で考えてみてください。1.5倍距離が離れるので、目の負担はぐっと軽くなります。

またスマホの輝度は、なるべく下げた方がいいでしょう。ディスプレイはそれ自体が発光するようになっていますが、そもそも人間の目は直接光を見るようにはできていないので、光が強いと目へのダメージが大きいのです。

――スマホの使い方が意外とキモなんですね! 

そうです。スマホが悪いわけではなく、使い方が大事なんです。緑内障は怖い病気ですが、早期発見すれば、失明することはほぼありませんので、まめにチェックしてみてください。


気付いたときには失明寸前、ということがないよう、定期的にセルフチェックをやってみよう。

「知らないと怖いカラダのサイン」とは……
加齢とともに、我らのカラダに忍び寄るさまざまな不調。いつどんな病気に罹るかわからないからこそ、小さな変化に敏感でありたい。ということで、危険を知らせるカラダのサイン集をお届け。
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林田順子=取材・文

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