当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。 2022年を病気知らずの体で過ごすために心がけたい食事を紹介(イラスト:negutan/PIXTA)
リモートワークで増えた体重を落としたい、低下した体力をなんとかしたい、筋力をつけたい……。日々の生活の中でそう感じている人は少なくないはず。そこで、テレビや雑誌などのメディアで健康情報を発信するトレーナーの坂詰真二さんが、疲れない体、引き締まった体、自信がもてる体をつくるメソッドを伝授するシリーズ。今回は「ヘルシーな食生活で最も大事なこと」について解説します。
健康の3要素は「運動、栄養、休養」といわれており、飲食および消化吸収、そして排泄まで含めた栄養は、健康な体と心にとって不可欠な要素です。巷ではさまざまな健康食、ダイエット法に関する情報があふれていますが、健康的な食事の基本はバランスのよい食事です。
では、私たちが栄養バランスのよい食生活のために、最も多く摂るべき栄養素は次のうちどれでしょうか?
A タンパク質B 糖質C 脂質
健康的な食事に欠かせない栄養素とは?
正解はBの「糖質」です。意外に思われた方が多いかもしれません。
近年の糖質制限ブームの影響で、米やパンなどの主食に含まれる糖質は体に悪い、逆に肉や魚に含まれるタンパク質はたくさん摂ってもよいというイメージを持っている方が多いかもしれませんが、これは大きな間違いです。
糖質制限が有効なのは、糖質を多く摂りすぎていることで肥満になったり、健康状態を崩しつつあったりする方に限った話です。しかも、あくまでそれは肥満や健康状態が改善するまでの一定期間に限定して行われるべきものです。
そうではない私たちの健康を保つには、およそ「糖質55%、脂質30%、タンパク質15%」の割合でカロリーを摂取するのが理想であり、糖質を必要以上に制限するのは、かえって健康を害することになります。
実際、私たちが空腹や満腹を覚えるのは、糖質の最小単位であるブドウ糖の過不足を脳が感じ取るからです。タンパク質や脂質、あるいはビタミンやミネラルといった微量栄養素、食物繊維も体に必要なものですが、その過不足を脳は直接、感じることはできません。
それだけ、生命維持にとって糖質が重要だということです。
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