Tシャツがメインなのにシャツを選ぶ禁じ手?
上のリクエストを経て、柴山さんが提案したのが……なんと、シャツスタイル。って、斉藤さんのリクエストは白Tスタイルの延長ですよ!?
「わかってます(笑)。だから、白Tの上に羽織るだけでいいんです」と手にとったのは、黒の開襟シャツだ。
これは、素材の特性を活かし、ルーズになりすぎないシルエットで、レイヤードしても暑苦しくなく、シワにもなりにくい。しかもフロントボタンを排した“羽織り前提”のシャツなのだ。
「これはいいですね!大きめなのに丈が短いからサイズが合ってない感じもない。肩の位置も……落ちてますけど違和感がないですね」。
「そうなんです。通常、肩線はきっちり合わせるものですが、これはドロップショルダー・タイプで、落ちていても着丈が長くならないようにデザインされています」と柴山さん。
ちなみに着用したシャツは、ユナイテッドアローズ&サンズとN.ハリウッドの尾花大輔さんとのコラボアイテム。黒でも重たく見えないのは、シャリ感のある生地のおかげだ。自然と生まれるドレープもエレガントで大人っぽい。
デニムに頼る毎日からの脱却の一手
つづいてはボトムス選び。斉藤さんのお悩みはここでも“太さと長さ”のアンバランスさである。「レングスでサイズを合わせると太腿が余ってしまいますし、太腿に合わせると短くなる。結果、裾がたまっても大丈夫なデニムばっかりになってしまうんです」。
それではと柴山さんがセレクトするのはリブパンツ。適度にゆとりがあるものでも裾がたまる心配がなく、同時に斉藤さんの理想である“ゆとりある装い”が簡単に手に入る。ただ、長身の人にとって注意すべきは色使いだという。
「上半身と下半身で色味をパキッとわけてしまうと、身長がすごく強調されるんです。なるべく境界を曖昧にすることで、全身の一体感を演出するといいと思います」と柴山さん。
リブパンも昨今人気のアイテムでスポーティな明るい色の展開も多いが、ここはあえて黒を選択。白Tが主軸ということで、モノトーンに徹するスタイルに。
ここで選んだボトムスも、シャツと同様に尾花大輔さんとのコラボラインのもの。ルーズになりすぎない細身シルエットゆえにキレイな脚線を描く。ゴムウエストにドローコード付きのイージー仕様ではき心地も快適だ。
こうして完成した白Tスタイルの延長にある、ノッポさんのお悩み解決コーデがこちらである。
3/3