赤ちゃんを連れた旅行は荷物が2倍、移動時間も2倍
一般的には2歳児までであれば海外旅行の航空運賃がかからないことが多いので「今のうちに海外旅行に!」と考えるオトーチャンズもいることだろう。免疫力も発達段階で慣れない環境に不安の多い乳児を遠くに連れて行くことについては賛否両論はある。ここでは、「それでも行く!」と決意するオトーチャンズに心得ておきたいことを紹介しよう。
赤ちゃんとの旅行の盲点は、想像以上に荷物が多いこと。替えのおむつや哺乳瓶など普段の生活をするための品々は、家にある分には気にならないがひとつのスーツケースに詰め込んでみると相当な物量であることに気付くはずだ。当然、これら一式を持ち込む必要があり、長期になるほど荷物はかさむ。そのうえで自由の効かない赤ちゃんを抱えて移動するのだ。
大きなスーツケース、畳んだベビーカー、自分たちの手荷物、そして赤ちゃん。想像するだけで移動のしんどさがわかるだろう。重くてかさばる荷物を持って移動することは事故のリスクも伴う。なるべくクルマで移動したり、荷物を事前に送ったり、現地調達する品を増やすなど、多少お金はかかってでも安全な移動を心がけたい。
移動時間も、思ったより長くなると考えておいたほうがいい。通常の交通機関の移動経路でかかる時間に加え、駅でのエスカレーター待ちや、移動途中でのおむつ替え、急に泣き出したときの対応など、道中は大人だけで移動すること以上の手間と時間がかかる。
これは普段の生活でも分かっていることだとは思うが、旅行となると、そこに重い荷物が加わるのである。両手にバックを持ち、抱っこひもで赤ちゃんを抱え、ともなれば、歩く速度もいつもの2分の1だ。常に時間に余裕を持った旅行計画が必要だろう。
子供が生まれて性格が優しくなったり、思いやりを持てるようになったオトーチャンズ。そんな自分に酔ってしまいがちだが、せっかく芽生えたその目線をもっと磨いてほしい。そうすることで、見落としがちな子供たちの苦労を回避できるかもしれないのだ。
島崎昭光=文 asacom.=イラスト