OCEANS

SHARE


advertisement

そして2015年の正月、丸山さんが出演する「クレイジージャーニー」が放映された。

丸山さんは自宅で放送を見ていると、携帯電話がプルプルと鳴り出し、通知が止まらなくなった。見ると、ツイッターのフォロワーがドンドン増えていた。ついには1万人の新しいフォロワーがついた。

「これは今まで出ていた深夜番組とは違うな? と思いました。番組登場後には、雑誌での連載が3本も増えましたし、出演するトークライブにもたくさんのお客さんに足を運んでもらえるようになりました」。

戸惑う出来事もあった


顔が売れることによって良いことはたくさんあったが、そのぶん戸惑う出来事もあった。
advertisement

「昔から支援してくれてきた人たちとも大半は良好な関係のままだったんですが、知り合いから『テレビが始まって変わりましたね』みたいなことを言われることもありました。自分では特に変わっていないと思うんですけどね。そうして何人かの人たちが離れていきました。もちろん、新しい出会いはたくさんあって、新しい仲間もたくさんできて、結果的には良かったと思います」。

現在は仕事をするうえでなるべくストレスを減らすよう努力しているという。それはキツイ仕事を減らすのではなく、嫌な仕事を減らす作業だ。

「大変な仕事でもやりたい仕事ならいいんです。“海外のスラム街の取材”とかは難易度が高いけど、やりたいからストレスにはならないんです。逆に難易度は低くてもイライラする仕事はダメなんです。話の合わない編集者とか、勢いだけだったり、コントロールしたがったりする編集者と記事を作る仕事は正直もうしたくないですね。一緒に作っていくって感覚を共有できる人がいいです」。

テレビ番組に出演すると強制的に日程を押さえられる。ただそれでもテレビ番組だけの生活にはならないよう、フリーで取材旅行に出かけつねに新鮮なネタを手に入れるよう心がけている。

そのネタを雑誌連載、単行本などでアウトプットする作業は楽しいし、これからも続けていきたいと思う。

「仕事を続けるうえでつねに、不祥事だけは起こさないように気をつけています。自分が辛いだけではなくて、親しい人たちも悲しませてしまうので。これからも心身ともに元気に取材を続けていきたいと思います」。

話を聞いて、丸山さんはつくづくタフな人間だなと思った。さまざまな経験に裏打ちされた強さなのでめったなことではめげない。

これからも僕らでは到底足を運べない秘境へ行って、目の覚めるようなネタを持ち帰ってきてくれるのを期待したい。

村田 らむ : ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター
>東洋経済ONLINEの著者ページはこちら

記事提供:東洋経済ONLINE

SHARE

advertisement

次の記事を読み込んでいます。