モダンに進化を遂げるニューベーシック
モンスターパーカは、毎年アップデートを試みながら進化を続けている。
2019年はオン・オフ兼用を意識。スーツの上からでも羽織りやすいよう、ジャケットの裾がすっぽり収まるほどの丈感へ調整した。
また、よりアウターとしての存在感を出すべく、素材感もコットンライクでややウェイトのあるものに変更。アクセントだった左袖のロゴも身頃と同系色にし、全体へ馴染ませた。
そして、2020年にはワイルドシングスの永遠のテーマである“軽くてタフじゃないと”を踏襲し、生地を機能系にシフト。保温性をキープさせながら軽量化を図った。ネックチューブを入れたときのバランスを考慮し、フードの出し入れができるネックの幅を数cm狭め、よりタウンユースしやすいよう調整した。
では、今年のモンスターパーカはどうか?
「今年は、内装を変更しました。ポケットを両サイドに付け、片方は仕切りをあしらい、スマホやペン、手帳などを収納できるようにしています。さらに、フロントジップを短くすることで開閉しやすくもなりました。
最大の特徴は、脱着できる内側のストラップです。脱いだときも背負ったり、肩掛けできたりするから両手を塞がずに持ち運べますし、都市生活の気温の変化にも対応しやすくなったと思います」。
単に防寒性を担保するだけじゃない。最新のモンスターパーカは、痒いところに手が届いたディテールワークも冴えているのだ。
撥水性のある生地にプリマロフトのたしかな保温性、さらにはオンでもオフでも活躍してくれそうな万能さをしてプライスはなんと4万円代。この一着の頼もしさは、きっと誰もが感じられるはずだ。
「知ってホッとする冬服大全」とは……知った気でいたけれど、実はそこまで知らなかった冬服のコト。そこで、各ブランドやショップへ取材を敢行。冬服知識の不足分を補うビタミン剤として活用してもらえたらこれ幸い。
上に戻る 伊藤恵一=写真 菊地 亮=取材・文