街とすこぶる相性がいいダウン
“クオリティに対する圧倒的なコストパフォーマンス、その価値の追求”をスローガンに掲げるタイオン。ブランド名の由来はお察しの通り“体温”からきており、そこには潜在的な温かさ、そして日本発であることへのこだわりが込められている。
アイテムに目を移せば、数々のショップやブランドのアイテムを手掛けてきたOEMとしての実績は伊達ではないことがよくわかる。シティユースに寄り添った、過剰も無駄もない明確なクオリティはやはり強みといえるだろう。木村さんは話す。
「着こなしの名バイプレーヤーとして存在感を発揮しつつ、防寒着としての役目もしっかりと担える。手前味噌ながら、その絶妙なバランスがとれるダウンとフェザーの比率を見出したところがキモだと思いますね。450フィルパワーでも街で着るには十分ですが、そのさらに上をいく800フィルパワーの温もりを備えたアイテムも今季は製作しました」。
防寒として申し分ないポテンシャルを秘めつつ、そのうえ着用感は軽やか。この手のアイテムは、暖冬時には途端にシーンからの共感を得にくくなるものだが、タイオンはインナーでもアウターでも使えると逆に広く受け入れられた。
しかも、縫製にはダウン専用糸を使い、ダウン抜けといった積年の悩みも緩和させている。何より驚きなのは、展開するバリエーションの豊富さだ。
「今年スタートさせたミリタリーラインも含めると、全部でファミリーは5シリーズ。カラーバリエーションは、多いもので20色を数え、ネックの形も年々バリエーションを増やしています」。
木村さんが着ているようなシャツタイプのダウンも人気で、特にビジネスシーンで重宝している大人も多い。しかし今や選択肢も大幅に増え、親子やカップルも積極的に楽しむようになっている。もちろん、あらゆるシーンへとすんなり溶け込むシンプルな佇まいも人気の秘密だ。
3/3