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2021.12.15

ファッション

昼は車の整備士、夜は世界的アーティスト。内藤慶さんとデウスの必然的コラボ

叩き出し成形のアルミや鋳造された鉄の質感、旋盤が回転する音や焼けたオイルの匂い。メカに詳しくなくたって町工場の前を通ると、心がときめくのは男の性かもしれない。
内藤慶さんはそんな環境の中で大好きな絵を描きながら育ってきた。

彼の家業は町工場然とした工房で営む、クラシックカーのレストアと販売の専業店「ナイトーオートエンジニアリング」。油で汚れたツナギ姿の祖父と父とが丁寧に車を組み立てる後ろ姿を見て育ち、現在は代表取締役として、そして整備士として弟さんも交えて3世代で工房を切り盛りしている。
ほかと大きく違うのがクラシックカーの中でも現存数が圧倒的に少なく、マニアが卒倒する博物館級の“超”稀少な車両を扱うスペシャリティとして、世界のクラシックカー好きの間で、知る人ぞ知る存在だということ。
そして慶さん、昼はスパナを操る整備士として腕を振るい、夜は思うままに絵筆を操るアーティストというふたつの顔を持つ、実にユニークな人物なのだ。
内藤慶さんがクラシックカーの整備で常に感じることや哲学を表現者として込めたメッセージ“BE KIND TO YOUR MOTOR”とエンジン&オイルをあしらった刺繍のグラフィックアートに込めた、コットンサテン製チョアジャケット。2万900円/KEI NAITO×デウス エクス マキナ(ジャック・オブ・オール・トレーズ 03-3401-5001)
車の整備とアートはまったく違う世界のようだけれど、その作風を見れば両者が完璧なバランスで調和していることがわかるだろう。彼の日常にあるオブジェクトが拡大・変形し、フィーチャーされ、まばゆい色彩でポップなアートへと昇華しているのだ。
本人曰く「整備士としてアーティストに魅了され、アーティストとして整備士からインスピレーションを得る。だから完璧に共存しているんです」と言う。


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