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“老い”の原因、体のサビをストップ!

大川医師が、微アルのビールで期待する健康効果として真っ先に挙げるのが「抗酸化作用」だ。
リンゴが酸化によって茶色く変色して腐るように、人間の体も加齢とともに酸化していく。酸化が進めば、体調不良を引き起こしやすくなり、肌にシミが増えハリがなくなるなど、老けっぷりが表面化する。これに抗うのが抗酸化作用だ。
「ビールを飲んだときに、苦味を感じますよね。その正体は、ホップというアサ科のツル性植物です。このホップには、抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれています」。
ポリフェノールというと、赤ワインを思い浮かべる人も多いだろう。しかし大川医師は、ビールに軍配を挙げる。
「確かにポリフェノールの含有量は、赤ワインのほうがビールよりも1.5〜2倍多いという結果が出ています。しかし、これを”体内での吸収性”という観点から見てみると、ビールの方が抗酸化活性の上昇が認められたのです」。
ビールには、赤ワインとは体内での吸収性の異なる抗酸化成分が含まれている可能性があることが示唆されたそうだ。そしてこの抗酸化成分とは、ホップに含まれるイソフムロンというポリフェノールの一種であることが分かったのだという。
「イソフムロンのほかにもホップにはキサントフモールというポリフェノールが含まれています。この成分にも抗酸化作用や抗がん作用、骨分解抑制作用(骨粗しょう症予防)などがあるんです」。
 

話題のGABAが入眠をサポート!

抗酸化作用に加えて、大川医師が注目するのが安眠効果。その秘密は、ホップに含まれるGABAにあるそうだ。
GABAはアミノ酸の一種で、ストレスを軽減させたり、リラックス効果があることで、近年熱視線を浴びている。GABA入りのチョコレートなどが人気だが、なんと、ホップに含まれていたとは。
「GABAには、脳を落ち着かせるα波を増やし、副交感神経を優位に導く働きがあります。​​そして、さまざまな論文で、このGABAが入眠をスムーズにすることが明らかになっているのです。
過度なアルコール摂取は眠りを浅くしますが、微アルだったらよほど飲みすぎない限り、過度なアルコール摂取の心配がない。安眠の恩恵だけを受けられるのは、とても素晴らしいことですね」。


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