まずは基本の“キューバサンド”を作ってみよう
試しに道具名の由来にもなっている「キューバサンド」を作ってみよう。
キューバサンドとは、キューバ移民がフロリダに持ち込み広まったバゲットを使ったホットサンドのこと。
基本の具材は、レモンやニンニクなどでマリネしたローストポークを主役に、ハム、チーズ、ピクルスをたっぷりと挟む。表面をバターで香ばしくカリッと焼き上げるのも特徴だ。
本場ではすりおろしニンニクやレモン、オリーブオイルに漬け込んだ厚切りのローストポークを焼いてから挟むそうだが、キャンプでと考えるとなかなか手間がかかる。
そこで今回は、市販の焼き豚をレモンの搾り汁とパスタソース(ペペロンチーノ)でマリネしたもので代用した。
続いて横半分にバゲットをカットし、マスタードとマヨネーズを塗る。そこにハム、ピクルス、仮想ローストポーク、チーズをたっぷりと挟む。バゲットは切り落としたほうが具材を挟みやすいが、少しだけ繋げておくとズレないので食べやすい。
焼き始める前に鉄板にバターを溶かすと、早くも良い香り! これは表面をカリッと仕上げるための重要なポイント。ホットサンドにも使えるテクなので、ぜひ覚えておこう。
結局は潰れるので、挟みづらい場合はバゲットと具材をぐっと潰しておくといい。火加減は気温や風の状況にもよるが、片面を中火で3〜4分ほど焼いたら裏返して様子をみる。
プレートが横長なので、火の当たる面をたまに動かしてやると、全体に満遍なく焼き目がつくことも覚えておこう。
表面に適度な焦げ目がつき、チーズが溶けたらできあがり。この断面、美味しそうでしょう?
気になるお味は、さすが暑い国からやってきた食べ物という印象。ポークやチーズがたっぷり入っているわりに、ニンニク風味にレモンの酸味が効いていて、さっぱりと食べられてしまう。
具材に味をつけてから調理するひと手間と、バゲットならではのカリッとした仕上がりが、いつものホットサンドとはまったく違う味わいを生んでいる。
この調理法をベースに具材をアレンジしてもいいし、グリルプレートとして使う料理にもチャレンジしてみてほしい。ホットサンドメーカーの次はキューバサンドメーカー、欲しくなってきたでしょ?
[問い合わせ先]ハイマウント03-3667-4545highmount.jp「Camp Gear Note」90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。
上に戻る 池田 圭=取材・文 矢島慎一=写真