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ビタミンB1、B2、鉄、カルシウムが豊富で栄養価は高い。糖質は少ないが、食物繊維は白米の19倍も含まれており、中でも豊富な水溶性食物繊維のβ-グルカンは、肥満の原因となる血糖値の急上昇を抑える作用がある。ダイエットに向くことが、第2の要因だ。
46歳の出版社勤務、Kさんの中学1年生の娘さんは、Tiktokでオートミールダイエットの情報を知った。自分でも試してみよう、と本人が作ってみたコンソメ味のドリアは失敗。そこでKさんがおやつにグラノーラを食べさせる際、オートミールでかさ増しするようにしているという。
「去年、娘は中学受験で運動をしなくなったことに加え、コロナで出かけづらくなった。思春期の影響もあると思いますが、体が丸くなったことを気にしていたんです」とKさん。
成長期の娘にダイエットをさせるのは、拒食症にならないか、とKさんが心配しているからだ。本人が米のご飯をあまり好きでないこともあり食事の際にときどきご飯を抜くこと、しょっちゅう体重計に乗っていること、吐いている姿も見かけたことなどが、その理由である。
周囲のママ友の間でも、子どもがコロナ禍で太ったという声が多く、食べる量自体は減らさずに済むオートミールダイエットが評判になっているという。

朝、米の代わりにオートミールを食べると…

自身がオートミールダイエットを実施中、というのは、IT企業に勤める44歳の牛山マーティンさん。父がドイツ人だが、長野県で和食中心の生活をして育った。
在宅勤務になり、1人の昼食にラーメンなどを選ぶことが多くなったせいか、以前よりかなり太ってしまった。糖質制限ダイエットも考えたが、「肉中心の食生活は続けるのが難しい」と、社内で評判だったオートミールの米化で朝食を摂る生活を始めた。
牛山さんの作り方は次の通り。オートミール30グラムを茶碗に入れ、水50ミリリットルを回しかけ、電子レンジを500ワットに設定して50秒間加熱すると、「全体がつながった状態で固まったご飯みたい」になる。その上に目玉焼き、ゆでシラスをかけ、醤油を回しかけてご飯感覚で食べる。
「こんなにダイエットがうまくいったのは初めて」という牛山さんは、昼食はおでんだけにし、ジムで筋トレをするなどの方法と合わせ、3カ月で11キロの減量に成功している。
「今までは、めちゃくちゃ歩いたり、昼ご飯を抜いたりしたことがありますが、リバウンドもしました。今回は食べる量が減らず満足感もあるので、サステイナブルだと周りにも勧めています」と話す。
そして3つ目の要因は、ダイエットにとどまらない健康効果への期待だ。オートミールを朝食に取り入れた結果、健康的な食生活になったと実感しているのは、夫婦共働きの会社員で33歳の畑野瞳さん。1歳10か月の娘がいることもあり、これまで朝食の準備は大変だった。


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