③使い勝手の良い35cm四方。「尾上製作所」のロングセラー
大小さまざまな形状のBBQコンロを展開する老舗ブランド・尾上製作所。BBQコンロと並び、折り畳み式の焚火台も彼らの誇る定番商品のひとつだ。
サイズは35cm四方で適度な深さがあるので、絶妙に市販の薪の収まりが良く、灰受けの穴から空気が取り込まれるので、燃焼効率も高い。
脚と灰受けを折り畳んで本体に収納し、厚さ5cmのコンパクトな形に収納できるのもうれしい。さらに、拡張性の高さも見逃せない。
例えば、上の写真のようにテーブルで焚き火を囲んでリビングスペースを作ったり、トライポッドと組み合わせて焚き火調理に使ったり。
風防の付いたグリル台「ファイアグリルP-35」(別売)を載せれば、焚き火を利用したキッチンにもなる。
これは尾上製作所のギア全般に共通する特徴だが、組み合わせ次第で、ひとつの道具が何役も兼ねるようにデザインされているのも面白い。
④北欧生まれ「プリムス」らしいスタイリッシュで機能的な一台
ストーブブランドとして知られるスウェーデンの雄「プリムス」も、日本のキャンプシーンのニーズにマッチする焚火台を手掛けている。
北欧ブランドらしいスタイリッシュなデザインに加え、腐食に強いステンレスとパウダーコーティングされたスチール製のボディの組み合わせにより、機能と美しさを兼ね備えたプロダクトに仕上げられている。
未使用時はフラットに折り畳むことができ、専用ケース(5280円)で持ち運べるポータブルタイプ。BBQで使うためのグリルが標準装備されるのもポイントだ。
⑤「SOTO」が手掛けるギミック満載の個性派タイプ
最後に紹介する焚き火台は、SOTOが手掛ける「エアスタ」。この個性的な形状には、独創的なアイデアが盛り込まれている。
筒状になった台座は、底面から横風を取り込み、種火の着火と燃焼をアシストしてくれる仕組み。個性派ながら、焚き火ビギナーにも優しい画期的なデザインなのだ。
4枚の羽は取り外しが可能で、MかLか選ぶサイズで焚火台の大きさを変えることができる。バラバラにできるメリットはほかにもあって、手入れが楽なうえに、収納もコンパクトだ。
◇
ほかにも、大型の薪をガンガン燃やせるタイプや料理がしやすい形状のもの、1kgを切る携行性に優れたモデルなど、優秀な焚火台は日進月歩の勢いで増え続けている。自分の目的に合った1台を探してみよう。
「Camp Gear Note」90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。
上に戻る 連載「Camp Gear Note」一覧へ池田圭=取材・文 矢島慎一=写真