そんなこだわりを持つスタンダード カリフォルニアだが、一方で“テック”というイメージはあまりないかもしれない。しかし機能素材に対する考え方も、阿久戸さんの中で少しずつ変化があるという。
「若い頃は化学繊維の服が苦手で。でも最近は少しずつ取り入れています。とはいえ、本格的なアウトドアウェアとは発想が違う。ポリエステルであっても肌触りがコットンライクだったり、とにかく着用感が第一。そのために必要な機能素材であれば使ってみようというスタンスです」。
コンフォートであることを最優先に考えている服だからこそ、特定のシーンに縛られず、実用性がある。阿久戸さん自身がその服を纏い、さまざまなフィールドを駆け巡っているからこそ、説得力があるのだ。
芹澤信次=写真(人物) CBK=写真(取材) 菊池陽之介=スタイリング 竹井 温(&’s management)=ヘアメイク 早渕智之=文 オートモーティブジャパン=撮影協力