メモですら、紙とペンには戻れない。実際そう感じている人も多いのではないだろうか。
アップルペンシルをはじめとしたスタイラスペンでタブレットにメモ。デジタル書類や写真への書き込みも自在だし、紙切れやインク切れの心配もない。というか、これこそ現代の手書きではないのか？
ノート3万1000円／スマイソン www.smythson.com/jpy、万年筆5万1700円／モンブラン 0800-333-0102もちろんそのとおりだが、デジタルに優れた機能性が備わっているように、紙とペンにしか出せない物質的な味わいというのも確かに存在する。
紙の手触り、インクの濃淡、筆圧の強弱、それらが発する匂い。そこに確かな温もりがあるから、人間らしさを感じ、手紙にすれば心が伝わるのではないだろうか。
そんな手書きの良さを改めて認識させてくれるのが、このスマイソンのノートだ。
スマイソンのイメージカラーであるナイルブルーの装丁。「フェザーウェイトペーパー」と呼ばれる、羽根のように軽く丈夫な紙を使用している。テーブルセッティングの際に使うリボンテープのスケールが付属。3万1000円／スマイソン www.smythson.com/jpyただノートといっても前半は本になっている。それはなんと“パーティホストの虎の巻”。テーブルセッティングのコツからオードブルのレシピまで、パーティを開く際に心得ておきたい最先端のハウツーが詰まったガイドブックなのである。
監修したのはフィオナ・リーヒ。スタイリストとして活躍したのち自身の名を冠したイベントデザイン会社を創設。NYのホイットニー美術館で行われた草間彌生展のローンチパーティなど、ゴージャスかつスタイリッシュなパーティの数々を演出してきた実績を持つ。今、世界でも最も需要の高いイベントデザイナーのひとりなのである。
もちろんレザーカバーやペーパーの品質は最上級。ロイヤルワラントを授かるイギリスの老舗ブランドならではの、格調を感じさせる出来栄えだ。
年末年始を迎えるこれからの季節。こんなノートにパーティのアイデアを書き留め、コツコツとゲストをリストアップしてみてはどうだろう。それは規模の大小や人数にかかわらず、書く人にとってとても豊かな時間となるに違いない。
パーティの演出とゲストの顔を思い浮かべながらしたためるその手書きの時間こそ、おもてなしの心を醸成する時間にほかならないのだから。
最高峰の手書きも味わってみたい！
2億5740万円［参考価格］／モンブラン 0800-333-0102万年筆の最高峰モンブランから、超弩級の逸品が誕生。ホワイトゴールドにダイヤモンド、ブラックサファイア、ホワイトオパールをセッティングし、タージ・マハルをイメージしたものだ。世界限定1点。まさに唯一無二の手書きが味わえる！
清水健吾＝写真 来田拓也＝スタイリング 加瀬友重＝文
