プロスノーボーダーであり、スノーボードメーカー「ゲンテンスティック」のシェイパーでもある玉井太朗。
作り手のマインドを持った滑り手は、どんな視点で道具を捉えているのか。そして身の回りに置いたモノから、何を感じ取っているのだろうか。
滑ることも作ることも「感性を形にする」点で同じ
東京から北海道のニセコに移住して30年になる。
あの日、完璧な地形と斜度を備えたコースにはフレークの大きな雪が降り積もっていた。けれどそこには誰のトラック(滑走後の溝)もなく、一日中滑っても、そのパウダーを滑り切ることはできなかった。
玉井太朗はパラダイスを見つけたという手応えとともに、ここに移り住んだのである。
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