OCEANS

SHARE

④「スクワット」と「日光浴」で自律神経を整える

副交感神経が優位な状態だと、入眠もスムーズで、深い眠りに入りやすい。しかしながら、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできない人が多いのが現実。
そこで、簡単にできるスクワットと日光浴で自律神経を整えていく。
<スクワット>

1 足は肩幅かそれよりやや広めに開く。
2 膝がつま先より前に出ないように、椅子に座るイメージでお尻を後ろに突き出す。
3 ゆっくりとしゃがみながら息を吸い、ゆっくり立ち上がりながら息を吐く。
6セット以上行ってみよう。
「運動習慣のない人に、よく眠るために何か1つおすすめするなら、スクワットです。下半身の運動には自律神経を整える効果があり、下半身の大きな筋肉を鍛えることで血流もよくなり、体に疲労が溜まりにくくなります」。
<日光浴>
起床後、カーテンを開けて太陽の光を充分に浴びるだけ。曇りや雨など天候に関係なく、毎日続けるのがポイント。余裕があれば、朝の散歩もおすすめだ。
リモートワークなどで光不足に陥っている人が増えています。朝、日光を浴びることで交感神経がONになり、日光を浴びてから14〜16時間経つと、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンが分泌されて副交感神経優位となり、自然と眠たくなります」。
 

⑤「自作タオル枕」で首の隙間を埋め尽くす

高すぎる枕や猫背が原因で布団と首や肩の間に隙間ができると、周辺筋肉が緊張して安眠を妨げてしまう。そこで試したいのが、バスタオルを使った自作枕だ。
<自作タオル枕の作り方>

バスタオルを丸め、枕の手前にくっつける。首&肩と布団の隙間を埋めるようにタオルの高さを調整しよう。
「朝起きたときに枕なしで寝ていたり、首が痛い、肩が凝っている場合は、枕の高さが合っていない可能性がとても高いです。
どんな高級枕でも万人に合うとは限りません。この自作タオル枕であれば、誰でも確実に隙間を埋めることができます。首にフィットする感覚がとても気持ちいいですよ」。
4/4

⑥睡眠ホルモン増加には「定番食材」を

いろいろ試しているのに、なかなか睡眠の質がよくならない。そんなときは、食事内容を振り返ってみよう。睡眠ホルモン、メラトニンの元となる幸せホルモン、セロトニンを生み出すトリプロファンが豊富なバナナとヨーグルト

「バナナは、トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物のすべてを含む優秀食材です。
また、セロトニンは腸で9割が作られるので、善玉菌を多く含む発酵食品であるヨーグルトを摂り、腸内環境を整えましょう。乳製品が苦手な人は豆乳ヨーグルトもおすすめです」。
 

⑦脳疲労を自覚するなら、“小麦”断ちすべし

朝はパン、昼はパスタ、夜はうどんなど、食事の内容にあまり目を向けていなければ、3食とも小麦が主食になるのは珍しいことではない。
小麦を目の敵にすることもないが、かといって、摂りすぎはやはりおすすめできない。なぜなら、人によっては小麦が脳疲労を引き起こすこともあるからだ。
<小麦が脳疲労を起こすシステム>
小麦に含まれるグルテンが、腸の細胞同士の繋がりを緩めてしまい、腸内から未消化のタンパク質や病原体などの物質が漏れ出やすくなる。⇨血液に乗って脳に届いたそれらの物質によって、脳の炎症が起きやすくなる。
「特に、脳が疲れているな、と自覚のある人は、数日間、小麦を控えるか、摂取量を抑えて様子を見てみましょう。
それで眠りの質が向上したり体調がよくなるようなら、これまで小麦を摂りすぎていたのかもしれません」。

さて、ここまで駆け足で「濃縮睡眠」力を上げる方法を紹介したが、気になるのは、「深く濃く眠れるようになったのか?」ということ。
「『濃縮睡眠』ができているかどうかは、睡眠を計測できるウェアラブル端末やアプリなどで、目に見える形で確認するのもひとつの方法です。
また、ご自身の体感でも判断いただけると思います。『今までに比べ早く入眠できるようになった』、『夜中に目覚めることがなくなった』、『気持ちよく目覚められるようになった』、『日中に眠気を感じることが少なくなった』、こういった変化があれば、『濃縮睡眠』がうまくいっている証拠です」。
短くても深く眠り、脳と体の疲労を回復させ、日中のパフォーマンスが上がっていけば、人生の満足度も右肩上がり!
「超効率的『濃縮睡眠』術」とは……
“眠る時間が確保できない!”そんなオーシャンズ世代の睡眠悩みに、短くても深く濃く眠る睡眠法をお届け!
上に戻る 
HGプランニング=写真 今富夕起=取材・文

SHARE