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2021.11.07

ファッション

藤井隆行が注目する「エルメス」のブーツ。どんなスタイルもOKな包容力

「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
エルメスのシューズを初めて買ったのは20年くらい前。当時20代の僕は、そのクオリティや存在感に感動し、それから毎シーズン、エルメスのシューズをチェックするようになりました。
スニーカータイプをはじめ、何足か履いてきましたが、どんなシューズでも必ずエルメスらしさがあるからすごい。
しかもどれもソールがはがれたりステッチが切れたりしたことはなく、いくら履いてもへこたれないし、トレンドっぽくないからタイムレスにずっと履くことができる。
そして最近、ショップで見たトレッキングブーツが気になっていろいろ調べているうちに、このショートブーツ「デンバー」に出会ったんです。
藤井隆行の気になる一足!「エルメス」のショートブーツでワンランク上のカジュアルへ
一見レッドウィングとかラッセルモカシンみたいなタイプではあるんだけれど、そこはエルメス。男っぽいカジュアルさもありながら繊細さを秘めているのはさすがです。ステッチなんて、このピッチでここまできれいに縫うなんて驚くばかり。ロゴも控えめでいいですね。
目を引くのはハイブリッドなラバーソールとレザーインサートのコンビネーション。横から見たときの切り替え部分など、うっとりするほど美しい。
実は、来年久々にアメカジがくる! と勝手に思っているので、よけいにぐっと来たのかもしれません。ナイロンなどのテック素材生地よりも、コットンやニットといった天然系のほっとする素材、ビッグサイズよりもジャストサイズ、そして改めてジーンズタイプをはきそうな予感。
自分のブランドでも、そんな方向性を意識しているのですが、新解釈のアメカジにも、このエルメスのシューズは合うんじゃないかと密かに思っているんです。
16万3900円/エルメス(エルメスジャポン 03-3569-3300)
エルメスの「デンバー」
ラバーソールとブーツ用レザーインサートのコンビネーションが特徴的なショートブーツ。メゾンらしいサドルステッチを想起させるステッチもポイント。甲の外側に付いているラベルには高周波ウェルダーによるロゴの刻印が施されている。
レッドウィングならマットなナイロンパンツなどスポーティなスタイルがおすすめですが、エルメスなら逆にデニムとかチノパン、軍パンなんかも合いそう。デニムはブルーよりもブラックがいいですね。カジュアルな格好をしていても、足元のただならぬ佇まいに、みんな「それ、どこの?」とシューズをチェックするでしょう。
カジュアルな服も優しく受け止めて、スタイルを完成させてくれる大人のシューズ。いいモノは包容力がハンパないです。
[藤井隆行 プロフィール]
東京を代表するブランド「ノンネイティブ」のデザイナーで、ファッションからライフスタイルまで一貫したこだわりを持つ。「去年に引き続き、40回目のコレクション、冬春シーズンが立ち上がりました! ぜひ見にきてください」。
「藤井隆行の視点。私的傑作批評」とは……
世の中のありとあらゆるプロダクツから、「ノンネイティブ」藤井隆行さんが独自のセンスと審美眼でモノをセレクト。デザインとは? 実用性とは? 買い物の醍醐味とは? ブランド名や巷の情報に惑わされず、本当に自分に必要なモノと出会う方法を指南。
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竹内一将(Ye)=写真 町田あゆみ=文


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