ダイエット市場を席巻している「糖質制限」に待ったをかける男がいる。
元ボクシング世界チャンピオンの木村 悠さんだ。
試合前のボクサーは減量のため水さえも断つはずだが、木村さんの場合は違う。
白米を一日2合以上も食べまくり、結果、世界チャンピオンのベルトを腰に巻いた。そんな王者は“糖質は敵”という考え方に真っ向反論し、“白米ダイエット最強説”を唱えている。
これは一聴の価値あり(!?)ということで、早速、話を聞いてみた。
無茶なダイエットでスタミナ負けした苦々しい過去
「2011年、その試合に勝てば日本タイトルに挑戦できるという試合で負けてしまったんです。無茶な減量をしたために、スタミナも集中力もなく、パフォーマンスが落ちちゃったんですね。
痩せることはいくらでもできるんです。でも、このままじゃ強くなれない、と自分を変える決心をしました。それで辿り着いたのが白米ダイエット。今からちょうど10年前です」。
当時、体の水分量を減らす方法で体重を極限まで落とし、計量に臨んでいた木村さん。試合で力を出せないなら元も子もないと減量方法の変更を決意。暗中模索のなか出会ったのが、白米ダイエットを提唱する栄養指導者だったという。
「栄養指導者の方から、ごはんの量が全然足りないと言われました。麺やパスタを好んで食べてましたが、そこから一日3食、日に2合以上白米を食べるようになりました。
2週間くらい経った頃ですかね、体重が2〜3kg自然に落ちていったんですよ。我慢していないのに体重が減ったので、さすがに手応えを感じました」。
木村さんを驚かせたのはさらにその後。良い変化が連続したという。
「僕はサラリーマンをしながらボクシングをしていたので、練習は仕事のあと。結構ヘトヘトになるんです。でも、白米を食べるようになって疲れを感じなくなるようになりました。
力が湧いてくるっていうか……。日中の仕事でも、集中力が増していることに気づきました」。
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