現在では人気のマリンスポーツとなったSUP(サップ=スタンドアップパドル)だが、池内さんがそれを始めたのは、まだまだマイナーだった10年以上も前のこと。
「シーカヤックに釣り、ロングボード、山でのトレッキングなど、いろいろと楽しんできましたが、いちばん長い趣味ですね。オフがあると何をして遊ぼうか迷いますが、午前中は湘南でSUPが多いかも。
サーフィンのように波乗りもできるし、波がなくても遠くまでゆっくりとクルージングしたりと、そのときの気分や海のコンディションに応じて遊べるところが魅力です」。
愛用のボードは、パドボひと筋。日本におけるSUPの元祖といわれる、オクダスタイルサーフィングのオリジナルブランドだ。
「海外で他社のレンタルボードを試したこともありますが、やっぱりココが最高だと実感しました。以前はSUPの主流であるもっと長いタイプに乗っていたものの、安定感があるぶんなかなか重いのがネックでした。
そこで昨年、軽くて取り回しやすい、このボードを新調したんです。一緒に作っていただいたカスタムパドルも自慢です。ウッドを張り合わせ、ボードシェイピングの技術で削り出されているんですが、プロダクトとして純粋に格好いいでしょ?」。
そして今日のボードショーツはオルモスト。手掛けるのは、池内さんの知人であり、50代に入って再びサーフィンに目覚めたというファッションディレクターの近藤 昌氏。
動きやすく、かつキレイなシルエットを実現する立体的な仕立てには、フルレングスパンツのノウハウが随所に活かされている。
「ボードショーツは別のメーカーも含めて何本も持っているので、街着のコーディネイトと同じ感覚で、その日の気分でチョイスしています。
なかでも最近のお気に入りがオルモスト。海ではもちろん、タウンユースも可能な洗練されたデザインが好きですね。ボードショーツ以外の服もこだわり満載で、普段から着ています」。
忙しい日々の束の間の休息を、この日も全身で味わった。
高橋賢勇=写真 山田昭一=スタイリング MASAYUKI(The VOICE)=ヘアメイク いくら直幸=文