子どもの発達を促す砂遊びの10のヒント
次に、砂遊びで体験できる、子どもの発達を促す10のヒントを具体的にご紹介します。
1. 感覚形を自由に変える砂にまず視覚的な関心を向け、やがて乾いた砂、湿った砂、泥状の砂、温度の違う砂などの違いを手指や素足で感覚的に感じ取ります。
2. 心砂には、子どもの体や動きをありのまま受け止めてくれる安心感があります。活動的なあそびだけでなく、静かに過ごしたいときも、心地のよい居場所になるでしょう。
3. 体の運動砂の上を、歩いたり走ったり飛び跳ねたりする動きには、微妙なバランス感覚や筋力が必要です。深い穴を掘る、バケツの水を運ぶなど、運動量も増加します。
4. 操作性砂を介したモノの扱いでは、手指や手首、肩の動きや力の強弱やひねり具合などが重要です。子どもはモノを何度も繰り返し使い、次第に道具として使いこなせるようになります。
5. 言葉あそびの深まりとともに、砂場での子どもの語彙は増えます。経験をベースにした具体的なやりとりや自分の思いを語ることで、コミュニケーションの力を獲得していきます。
6. 社会性年少期には、モノの取り合いや砂のかけ合いなどのトラブルも。年長になると、協同的なあそびも増え、仲間との人間関係も深めていきます。
7. 想像と創造砂を固めて小石や木の葉を飾ってケーキにしたり、砂場全体を野山に見立てて乗り物を走らせたり。イメージが具体的な創造につながります。
8. 認知変化する砂を通じて、モノの大小や重さ、長さ、硬さや柔らかさなど、物質の状態や自分の体との関係性を理解し、自分の言葉で表現できるようになります。
9. 科学的発想砂山が崩れないように注意しながらトンネルを掘るなど、自然の法則と関わりながら子どもたちは試行錯誤を繰り返し、仮説をもって実験的に確かめていきます。
10. 自己肯定思い通りにできたときは笑顔に、失敗したときは何度も挑戦。忍耐や集中力、自信や自己肯定につながり、「自分を見る自分」と「見られる自分」の存在に気づいていきます。
今まで当たり前のように見かけていた子どもたちの砂遊びも、1つ1つよく見てみるとどの動作も発達につながる重要な活動そのもの。
砂遊びの時間をより充実させ、発達のためのかけがいのない時間として活用しませんか?
記事提供:ボーネルンドの教育・保育関係者のための情報サイト PLAYSCAPE