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いちばん大事なのはふたりで楽しむこと


「5、6年前にパニック障害を患ったことがあるんです。そのときにつくづく感じたのは、カラダを動かすのがいかに重要であるか、ということ。余計なことを考えずにカラダを動かし、ちゃんと疲れてぐっすり眠る。良いマインドセットができます」。
当時は仕事が多忙をきわめており、そのストレスが原因だったそう。それでも交際していた真子さんのサポートもあり、カラダを動かしながら回復していった。思い返せば、ウェルネスを意識したのはその頃だったという。
ふたりで無理せず、自然なスタンスで実践する神保さん夫妻のウェルネスライフ。ちなみに冒頭のリバティヒルクラブも今のご自宅も、見つけたのは真子さんだったとか。
[左]ワインセラーにはナチュールワインがずらり。懇意の酒屋さんから、おまかせの銘柄が定期的に送られてくる。セラーの上に鎮座しているのが愛猫のレイちゃんだ。[右]庭の小さなスペースで始めたという家庭菜園。トマト、ゴーヤ、万願寺唐辛子などが育つ。
「僕のココロを動かしてくれるような場所を見つけるのが、妻はなぜか上手なんですよ(笑)。ふたりで生活の質を高めていきたい、という気持ちが強いんです。
それはお金をかけた贅沢な暮らしをしたい、という意味ではありません。雑草に四苦八苦しながら野菜を育てることも、おいしいナチュールワインを見つけることも、きっとウェルネスライフにつながっていると思うんです。
そうそう、最近トライし始めて面白さを感じているのが、登山です。これも妻が『やってみたいよね』とふと言い出したのがきっかけ。標高が低い山でも、登頂したときの達成感は何ものにも変えがたいですね」。
きっと神保さん夫妻にとっては、何より“ふたりで楽しむこと”が大事なのだと思う。彼らのウェルネスな行為はすべて、日々の暮らしをより良く楽しむための、処方箋のようなものなのかもしれない。
神保 誠● 1977年生まれ。東京都出身。テレビ番組「ファッション通信」(BSテレビ東京/毎週土曜日23:00〜23:28)のゼネラルプロデューサー。ラグジュアリーブランドや楽天ファッションウィーク東京の記録映像なども手掛ける。2016年より、文化服装学院で特別講師も務めている。
朴 玉順(CUBE)、山本雄生、山城昌俊、鈴木泰之、宮前良将(Seven Bros. Pictures)、Rip Zinger=写真 水嶋和恵(La Plage)=ディレクション 加瀬友重、菊地 亮=編集・文 小山内 隆、押条良太(押条事務所)、髙村将司=文 FLUX CONDITIONINGS、MALIBU PYRAMID HOUSE、LIBERTYHILL CLUB=撮影協力


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