ジャケットのインナーにシャツではなくTシャツを選ぶ。最近はビジネスシーンでもこのスタイルが一般的になってきたが、思いもよらない悩みも出てきた。
標準的なTシャツだとジャケットの襟裏があたり、不快な擦れや皮脂汚れが気になる、という問題だ。
これを解決すべく、独特な作りのTシャツが、2ブランドから提案されている。
その最大の特徴は、Tシャツの後ろ襟をあえて高く設計している点。高さはジャケットを羽織った際にちらりと覗くほど。
シンプルだが、これによってジャケットに皮脂汚れが付くのをほぼ完璧に防止。日々のジャケットのケアが格段に楽になるというわけだ。
ナノ・ユニバースのプレスマネージャー・和田隼さんいわく「セットアップスタイルを推す中で、それに合うTシャツが必要と議論を重ねていました。
特にジャケットの襟裏の汚れが気になるという意見がヒントとなり試作したところ、ジャケットを着る頻度が高い人たちを中心に大好評。製品化にいたりました」。
またエイチアイピー バイ ソリード企画担当・細谷素一さんは「インナーとして邪魔にならない薄さ、なのに透けないという相反する要素をうまく両得できました」と語る。
素材はオーガニックコットン。36ゲージ変形鹿の子編みでソフトなタッチに仕立てた。またスプリットラグランスリーブ仕様により、ジャケット着用時にTシャツのアームホールの縫いめが肩にあたるストレスがないという特徴も。
ジャケット姿をより格好良く、より清潔に。専用Tのありがたさは、実際に試してこそわかるはず。
Taichi=写真 来田拓也、星 光彦、野上翔太=スタイリング 加瀬友重、早渕智之、大木武康=文