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“One and only”のパワーは何にも代えがたい

「玄関のロビーにしか飾れなかった」というほど大型の作品は、スイスの画家、ロバート・ボシシオのキャンバス画。池尻大橋の104 GALERIEで出会い、地主邸にやってきた。
アート作品には大きく分けて“ユニーク”と“エディション”がある。
ユニークは世界にひとつしかないオリジナルの作品を指し、一方のエディションはシリアルナンバーが明記された数量限定の作品で、分母の数だけこの世に存在する。その分、エディションはユニークより手軽に手に入れることができる。
「エディションの中でも、リトグラフやシルクスクリーンは買いやすい。それに、画じゃなくても、写真作品なら手頃な値段で買えるものも多いよね。日頃からギャラリーをチェックするといいよ。『MEET YOUR ART』みたいなサービスもいいだろうね。アートと向き合うと自分の目が肥えてくるし、欲しい作品も増えてくるはずだから」。
アメリカから帰国後、フォトグラファーとして活動する息子の写真も気に入ったものがあれば購入し、壁に飾っている。
でも、と地主さんは続ける。
「将来的にはユニークを目指してほしいと思う。やっぱり“One and only”の強さは何にも代えがたいから。世界に一点しかないオリジナルのパワーはすごくて、自分もそのエネルギーに負けないように生きようっていう力にもなる。その画を描いた作家と常に触れ合っている気分にもなれる」。
アートには力がある。もっと言えば、アートは観る者に力をくれる。
「その画が映える大きな壁のある家に住みたいなとか夢も膨らむし、そのためにはもっと仕事を頑張ろうとも思える。自分の生き方にアートが影響してくるんだな。アートは人生を豊かにしてくれるよ」。


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