何の予備知識もなく見れば、シンプルな白い無地Tシャツ。この普遍的なアイテムを特別な一枚だと知ってもらうには、とにかく着てもらうのがベスト。
そう言い切れるほど、視覚だけでは伝わりにくい緻密な設計と繊細な技術が「ブローダー」のTシャツには詰まっているのだ。
「ブロードシャツのような美しさと汎用性を目指して」
“ワードローブ”と“ブロードシャツ”。ふたつの意味が込められた、ブローダーというブランドのTシャツ。
デビューは昨年で、ディレクションを手掛ける永原太蔵さんが前職を辞め、独立するタイミングでのこと。それまでの会社員時代にお世話になった人への贈答品として白Tシャツを製作したのがきっかけだった。
「お礼の品ですから、ほかでは手に入らない特別なものを作りたかったんです。目指したのは、ブロードシャツ。シーンを選ばず着られて、アラフォー男性の体型もしっかりカバーできる、そんなTシャツです。
本当は辞めるときに渡したかったんですが、完成は退職して半年経ってから(笑)。でもこれが結構評判良く、製品化したら? なんて声もチラホラ。そんな経緯から、動きが本格化しました」。
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