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意外と知らない「SPF」の正しい意味

タネ 珊瑚を傷つけるって、具体的には?
オギ 日焼け止めに含まれる石油由来成分がダメージを与えると言われていて。特に紫外線吸収剤として使われている「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」は、2018年からハワイ州で使用禁止になっている。だからコスメキッチンでも、その2つの成分を使用する商品は扱いをやめました。
タネ 海を愛する“SNS”としては見逃せないポイントだね……って意味わからんわ! そういえば「SPF」ってあるじゃん。あれ何?

オギ なんだと思う?
タネ えーっと。防御力の高さ。かな? 違う?
オギ 違う。

タネ やっぱし。
オギ SPFは、Sun Protection Factorの略で、簡単に言うと、効果が持続する時間のこと。SPFの値が1で、だいたい15分持続するというのが目安。
タネ え! 時間なの! それは知らなかった。これ、世のメンズは絶対に知らないでしょ。
オギ だから、よくあるSPF50っていうのは、だいたい9時間以上もつという目安。たとえば、朝8時くらいに女性が化粧する場合は、夕方まで塗り直さなくても済むような感覚かな。
タネ そういう感じね。数字が高ければいいというよりは、低くても塗り直せばいいと。

オギ そうそう。もう少し踏み込むと、SPFは、紫外線のB波(UV-B)に関する数値。
タネ この「PA」とか「+」もよくあるよね。これは何?
オギ なんだと思う?
タネ どうせ当たらないから、早く教えて!
オギ (笑)。PAは、紫外線のA波(UV-A)に関する数値で、+の数で防御の効果を表しているんだ。最大値が「++++(フォープラス)」で、これは日本独自の規格。
タネ 紫外線にもA波とB波があるのか。

オギ 実際はAとBのほかに、最も悪影響を及ぼすとされるC波(UV-C)もあるんだけど、これはほとんど地表には到達しない。そして、B波はA波よりも人体に悪影響を及ぼすことがわかってる。
タネ (メモメモ)
オギ 例えば、多くの日焼けサロンはこのB波をカットしたA波だけを照射してるんだよ。でも、最近ではA波にも人体への悪影響がないとは言い切れなくなっているし、A波自体は、サンタン、つまり黒ずみにも関係する要素だから、もちろん対策するに越したことはないんだ。
タネ オギちゃん、博士と呼びたいよ。
オギ やめて(笑)。ところでタネちゃん、海に入っているのって一回何時間くらい?
タネ 2時間くらいかな。
オギ だとすると、SPFが10程度のものを塗っておけばいいってことになるね。
タネ へえ。ちょっと焼きたいから10、今日はガードしたいから50とかではないんだね。


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