キャンパーの永遠のパートナー「コールマン」。定番のランタンをはじめ、花見や運動会でも大活躍のクーラーボックス、座り心地抜群の各種チェアなど、世に輩出した名作は数知れず。
そんなコールマンが「MFYR」という新プロジェクトを立ち上げた。先日、その展示会で見かけた傑作たちをまとめて紹介しよう。
MFYR(=Movement For Your Right)は、これまでゴミ(廃棄物)と扱われてきたモノに新しい役割を持たせるアップサイクルな企画。自社製品の廃棄削減に取り組みながら、消費者と「地球を大切にしたい」という想いを共有・拡大していく試みだ。
また、このレーベルにはキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」をはじめ、複数のアウトドアフィールドを手掛けた松岡善之がクリエイティブディレクターとして参加し、日本とモロッコを往来する一点モノのリメイクブランド「スタイル ウォーズ」主宰の森 由美をゲストデザイナーに迎えている。
コールマンはそのMFYRの記念すべき第一歩として、廃棄される予定だったテントから多種多様なバッグ7型を製作。
例えば、こちらはトートバッグ。
手前は、コールマンの人気テントのひとつ「トンネル2ルーム」が原材料になっていることがわかる。
このように、ひとつひとつデザインが異なる理由は、材料となるギアが違うことはもちろん、クラフト感のある仕上がりになるよう、デザイナーの森さんが緻密に設計しているからだという。
コールマンはアウトドアの大定番ブランドだけに、隣の人と同じギアを使っていることも珍しくない。しかし、MFYRのアイテムはすべてがオンリーワン、誰とも被らない特別感がある。
また、サコッシュもご覧の通り、日光の吸収を防いでくれる“ダークルームテクノロジー”の生地を採用したものもあれば、斜めな切り替えが目を引くものもあったりと、表情はさまざま。
ロゴの配置や素材の独特な立体感は、元々がキャンプギアであり、リメイクだからこそできるデザイン。ヴィンテージにも造詣の深い森さんのセンスが光る。
今度は、“アタリ”なバケツトートを発見。
大ぶりなロゴがフロントにドーンと鎮座。ロゴはひとつのギアから何個も裁断できるわけではないので、まるでメニューには載っていない“稀少部位”のようなスペシャルさがある。
何より、いちばん驚いたのは価格設定だ。
リメイク品は素材を集め、型を決め、必要に応じて裁断……と、通常の商品生産よりも手間がかかるため、どうしても値段が高くなりがち。
しかし、MFYRの場合、トートが4500円、サコッシュが4200円、バケツトートが5300円。驚きの良心プライスについて、コールマンのプレスチームは「原材料が廃棄されるはずのものであること、そしてコールマンらしく、多くの人に手にとってもらうためです」と語っている。
上記アイテムは6月中旬にコールマンオンラインショップならびに昭島店での発売を予定しているが、それに先駆け、6月1日(火)にはコールマンのブランドサイト内にて、MFYRの特設ページを公開するという。さらには……。
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