Day 12 THU.
ビビッときちゃったな。これは仕事人のカン?それとも……?
ハニワ氏との打ち合わせが明日に迫ったこの日、ふたりは缶詰め状態になっていた。マーシーはナイロンのプルオーバーにショーツ、一方のユースケはアメカジTにシャツジャケット、ワイドなデニムパンツという、いで立ち。
「A YOTSUYA」はファッションやデザイン、アート関係者が多いため、カジュアルな服装でも浮くことはないが、仕事の場だけあって、だらしない格好はもちろんNG。この日もマーシーはインナーをシャツにしたり、ユースケも全体の色数を少なくしたり、大人っぽく見えるよう工夫している。
アイデアに詰まったふたりは一旦休憩をとるため、コーヒーを飲みに共有スペースへと向かった。そのとき、ユースケの目に留まったのは、テーブルでパソコンを打つ美女の姿。
『スゲーかわいい!』。すると、これに気付いたマーシーは、『ジロジロ見てんじゃねーよ!』とユースケを無言で制しつつ、「おっす、ミノリちゃん♡」「あ、こんにちは〜」と親しげにあいさつを交わす。なんでも同じフロアの入居者だという。
ひと目でこの子はタダ者じゃないと思ったユースケの直感ははたして……。
ユースケの着回しアイテム【B】着回し自在のミリタリー顏シャツジャケットイタリアンシャツの名門と、かの国の伊達男アレッサンドロ・スクアルツィ氏の共作は、大型の胸ポケットが印象的。ボディは洗いがかかったコットンツイルで、インナーにもアウターにもなる。2万7500円/ギ ローバー(バインド ピーアール 03-6416-0441)
【L】着込むほどに味わいを増す天竺コットン稀少な旧式ローゲージ編み機で編まれたウェアハウスの定番ボディがポイント。ムラ糸で編まれた生地は着込むほどに、シャドーボーダーと呼ばれる独特の陰影が生まれる。7150円/ウェアハウス×ビームス プラス(ビームス プラス 原宿 03-3746-5851)
【R】トラウザーズ×デニムのハイブリッドパンツポケットなどのデザインは正統派トラウザーズを踏襲しつつも、2タックでワタリにゆとりを持たせることでストリートのスパイスを注入。肉感のある岡山産の12.5オンスデニムを使用している。2万8600円/ビナイン(エヌエスナイン 03-5877-9442)
マーシーの着回しアイテム【4】薄手で超軽量だから幅広いレイヤードに使える耐久性撥水加工が施されたリップストップナイロン製。デザイン性も高い左胸のスナップポケットや本体を収納できる隠しジップポケットなど機能的なディテールも満載だ。1万4850円/パタゴニア(パタゴニア日本支社 0800-8887-447)
【8】着回し力も機能性も優秀なシンプルシャツリネン、ラミー、ポリエステルの3種の混紡生地は清涼感と上品な光沢、ストレッチ性、防シワ性を兼備するスグレモノ。ボタンを開けても閉めても好バランスなシルエットもポイントだ。2万4200円/ヤヌーク(カイタックインターナショナル 03-5722-3684)
【17】自転車好き必見!ピストメーカーとのコラボピストバイクブランド、リーダーとのコラボ作。ストレッチナイロンが使われたショーツは、片手で調節できるベルトや本体をバックポケットに格納できる仕様で使い勝手も◎。2万4200円/エイチアイピー バイ ソリード×リーダー(タトラスインターナショナル 03-5708-5188)
西崎博哉(MOUSTACHE)=写真(人物) 椙本裕子=写真(静物) 武内雅英=スタイリング yoboon(coccina)、古川 純=ヘアメイク 押条良太(押条事務所)=文 大関祐詞=編集・文 豊島、カーサベッラ=撮影協力