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権力や地位にまったく興味なし。自由気ままに過ごすのが一番


現在オンエア中の主演ドラマ「桜の塔」で演じている、野心家の刑事、上條漣は、プライベートは謎めいている。柔術を筆頭にプライベートを楽しむ玉木とは似つかない。
「漣は野心家で、昇進するためなら手段を選ばない、周囲にも心を閉ざしているというキャラクターです。心の底に熱い部分は持っていますが、それを悟られないようにコントロールしています。ただ、本音を見せたくないという部分は、何となく共感できます」。
今作では壮絶な権力争いが描かれているが、もし自身が警察や企業など組織の一員だったとしたら、その頂点を目指すのだろうか。どんなに競争率が激しくても、クールにトップを獲る姿が容易に想像できると伝えると、笑顔を浮かべつつ「それはパブリックイメージです(笑)」と、意に介さない。
「自分のペースで淡々と過ごすと思います。かといってあまり集団から離れすぎても良くないと思うので、3番目くらいでずっとちょこちょこ動いているタイプです。トップに立っていろいろと仕切るのは得意ではないです」。
また玉木が演じる漣は、プロファイリングを得意としているが、自身はどうなのだろうか。
「まったく読めないというわけではないと思います。初対面で人と会って会話をする際は必ず目を見るのですが、それである程度はわかるような気がします。目が泳いでいるような人は、当然怪しいですから(笑)」。
持ち前の慧眼で冒頭での緊張を見抜かれたのだろうか。動揺しつつ考えを巡らせていると、玉木は目を見て丁寧に挨拶をすませ、爽やかな微笑みを残し席を立った。あの笑顔は玉木なのか、それとも上條なのか……。どちらにせよ最高の笑顔であることは確かだ。
玉木 宏●1980年、愛知県生まれ。テレビ朝日系で4月からスタートした現在オンエア中の新ドラマ「桜の塔」(毎週木曜よる9時〜)に、主人公、上條漣役で出演。警視庁を舞台に、その頂点=警視総監を目指し巻き起こる、組織内のパワーゲームを描きながら、野望と正義が入り乱れる究極の人間ドラマ。
赤木雄一(eight peace)=写真 上野健太郎(KEN OFFICE)=スタイリング 渡部幸也(riLLa)=ヘアメイク オオサワ系=文


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