②定番色なのに新鮮に見える不思議な新作
――やっぱりレッド・ウィングといえば875ですよね。学生時代に履いていたのもコレ!角野 今年、新色が出たんです!
――な、なんですと!角野 それがこのグレーです!
――グレーといえばベーシックな色の代表ですが……875だと新鮮ですね。角野 セレクトショップの別注で、一瞬だけ展開されたことがあります。
角野 ただ、当時のモデルとはハトメの色を変えていたりと、ディテールに違いが見られます。カラーバリエーションは、黄金期と言われる’90年代でも多くはありませんでした。当時、赤茶が出始め、黒とともにブームを牽引したのはご存知ですよね。
――もちろん!角野 ⾚茶のレザーであるオロラセット・ポーテージは、実は⽇本市場の要望で誕⽣したんです。
――そうだったんですか! えーっと、こちらはスエードですね。角野 スエードにオイルを含ませて⽑を寝かせているんです。ミュールスキナーという革の種類ですね。
――これも履いてみていいですか?角野 どうぞどうぞ。
――おー! 締まる締まる!!――うん、いい!! 気持ち、ノーズがシュッとしていませんか?角野 幅が“Dウィズ”という規格で、割と細めなんですよ。
角野 875は“Eウィズ”が基本です。皆さんがボテっとしたようなイメージをもたれているのもそのためでしょう。これはDなので、おおよそ幅が5mmぐらい狭くなっている感覚です。
――875を履いたのは20年ぶりぐらいです(笑)。角野 20年前に履いていたものをまた履くなんて、そうそうありませんよね(笑)。レッド・ウィングならではかもしれません。10代、20代ぐらいに履いていて、時とともに履かなくなって、また買いに来るというケースは多いですね。
――まさしくタイムレスなブランドですね! 3/3