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チョコプラが自らが選ぶ、過去15年でのベストネタとは!?

編集部 チョコプラといえばコントが主戦場という印象がありますが、おふたりにとって最も印象深いネタは何でしょうか? 
長田 僕は「業者」というコントですね。これは、2014年のキングオブコントの1本目でもやったんですが、「ポテチの袋を開ける描写」を題材に考えたもの。小道具・設定・ネタが三位一体となった、僕が求めているある種の“完成形”と言ってもいい。それくらい満足しています。こんなネタをもう1回作りたいと思っているんですが、まだ作れていない。その意味でも印象深いんです。
 
編集部 ファンの間でも人気のネタですね。特許申請を出しているという専用のカッターでポテチの袋を開けるシーンも見てみたかったです(笑)。
松尾 詳しいですね(笑)。確かに、「業者」はこれ以上いじりようがないし、アドリブも入れようがない。だからこそ、長田さんが気に入っているのもよくわかります。
編集部 松尾さんは、やはりものまねでしょうか?
松尾 そうですね。僕にとって最も印象深いのは『ウチのガヤがすみません!』でやった梅沢富美男さんのものまねです。初めてやったときに、それが収録中にどんどん仕上がってモノになってくるのがわかったんです。ものまねしながら、「あ、これはレパートリーに入れられる」と自分の中でも確信していたのを鮮明に覚えています。
編集部 『ウチのガヤがすみません!』の最大の見所は、出演者のみなさんの即興にあるように思います。今思えば、先に出た松尾さんのIKKOさん、長田さんの和泉元彌さんのものまねが生まれたのも、即興コントで人気だったTV番組『有吉の壁』(日本テレビ系列)でした。もしかするとおふたりは、即興にものすごく強いのかもしれませんね。
松尾 そうですね。あの番組はいつも無茶振りで、準備も何もない状態でやらされるんで、それなりに苦労はしましたけどね(苦笑)。
「これは、2007年の写真です。ルミネtheよしもとで若手芸人の発掘を目的としたネタバトルの一幕ですね。『5じ6じ』という名称で、平日の夕方に行われていたものです。当時ランキングでは僕たちが1位だったんですが、この直後どんどん落ちていきます。そんなことをこれっぽっちも知らないふたりですね」(松尾)。
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松尾 駿がズル休み&ズル早退してまでイヤがった仕事とは?

編集部 苦労といえば、おふたりが15年で最も辛かったことは何でしょうか?
長田 やっぱり長い間ブレイクしきれなかったことですね。TVやネタ番組でしっかりウケたり面白いと言ってもらえるのに、次につながらない。
編集部 そんな時期が10年間も続いたと。
長田 原因を探っても、自分たちが何か決定的なミスをしたわけでもないし、周囲から一定の評価をいただいていたからこそ、余計に辛かった。もしそれがウケてなかったり、明確な理由があれば納得できたんでしょうけど、そうじゃなかった。本当にもどかしかったです。
松尾 僕は2014年の夏に開催された「よしもと大運動会」が本当に辛かった。日体大の方々がやられていた「集団行動」という演技をみんなでしたんですが、その練習に参加するのが苦痛で……。要するに仕事がない芸人が参加するイベントで2カ月くらい練習期間があったんですが、本当にイヤで嘘ついて早退したり、ズル休みしたくらい(笑)。
編集部 ブレイクできず“足踏み”をしている自分自身に苛立っていた、と。
松尾 はい。もうこれ以上みんなと足並みを揃えて「集団行動」なんてしたくない!

編集部 その悔しさをバネに頑張られたと。そして、ものまねで突破口を開いた。
長田 その通りなんですが、それは決して僕らが戦略的にやったわけでも、予想していたことでもありませんでした。だからこそ、ブレイクできたのは、やはり「運」だったんだと思います。
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