警察もスケボー乗りも同じ人間
リシさんは感激して、写真を撮らせてほしいと頼んだ。インスタグラムに投稿するためだった。「アカシュさんの反応が本当に好意的だったので、『この活動は地域交流に活かせる』と思いました」とハナウミさんは語る。
「その後、ここで定期的に1週間のキャンプが開かれていることを知りました。毎回20人以上の子供が集まるのです。どの子もおそらく警察と接したことなどないでしょう。つまり、初めて会う警察官と一緒にスケートボードをすることになるかもしれないのです」。
それ以来、ハナウミさんは自分のパトカーに常にスケートボードを積んでいる。「制服姿だと、どんな活動をしても注目を集めやすいのです」と彼は説明する。
「ですが、制服を着ていても着ていなくても、私は私です。警察官は人間だとも趣味があるとも思われていません。だから、普通のことをしていると奇異に見えるだけなのです」。
打ち解けた地域で業務量も少ないとき、ハナウミさんは試しにスケートボードに乗ってみる。すると期待どおりに、見物人たちが興味深げに集まってくるのだ。
また、警察業務の一環として、YMCAやボーイズ・アンド・ガールズ・クラブなどのコミュニティセンターでブラジリアン柔術も教えている。余暇はスケーティング技術をさらに磨くとともに、ボランティアとしてティリカム中学校の生徒に低音金管楽器の指導も行っている。ほぼどんなときも、制服姿なのは変わらない。
写真=アイフクー・リッジリー 文=カイリー・ヤマウチ 翻訳=加藤今日子
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