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デニムとアメカジとバックドロップ


デニムとの出会いは、どのようなものだろうか。あまりこの話題を聞かないだけに気になるところ。
「リーバイスの501とかを濃いめで買って“育てる”ということもしました。あれ、どうすればいいんですか? いろいろなことを言う人がいる。
洗わないほうがいいとか、いや、風呂場で踏んづけたほうがいいとか、ジッポーで擦ってヒゲをつけろだとか、先輩たちに言われましたけど、『え、それ、ホントっすか?』って。少しは試しましたけど(笑)。誰か、正解を教えてください」。
石橋青年が、我々と同じようなことをしていたかと思うと、いたく親近感を覚える。
「渋谷や原宿で買い物をしていました。バックドロップ、まだあるのかな。店員のお兄ちゃんに言われて買ったエディ・バウアーのダウンは、今でも年1くらいで着ています」。
アメカジの薫陶を受け、今も土台にはその血脈が流れているようだ。最近のダメージデニムなどへの興味はどうかと、水を向ける。
「なぜか、海外にいくと浮かれて買ってしまうことがあるんです。ダメージデニムやスリムなデニム。東京に帰ってくると、“浮かれてたなぁ”って。キツくて結局はかない(笑)」。
さらに何かを思い出した石橋さん。
「大事に育てたデニムを、かつて同棲していた彼女に捨てられたことを思い出しました。よそで遊んできたのがバレたのですが(笑)。痛いとこを突いてきます。
今、そのデニムを持っていたら、かなりいい色落ちしていると思うんだけど……」。
石橋さんのデニム愛、なかなかのものだと思われる。
石橋貴明●1961年、東京都生まれ。昨年6月、盟友のディレクター、マッコイ斎藤さんをはじめとするスタッフたちと立ち上げたYouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」は、早くも約157万人の登録者数。
柏田テツヲ=写真 倉科裕子=スタイリング 門脇直也(OFFICE SHOJI)=ヘアメイク 髙村将司=文


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